ビットコイン、史上最高値9万4000ドルを記録|月間で+30%超

ビットコイン(BTC)は19日、史上最高値である1BTC=9万4002ドルを記録した。前回の最高値は、2024年11月13日に記録した1BTC=9万3434ドルとなっていた。
現物ETFのオプション取引の開始が影響か
BTC価格は最近、暗号資産(仮想通貨)を推奨する動きを見せるドナルド・トランプ氏が米大統領選挙に勝利したことを受け、過去1ヶ月で30%以上の上昇および最高値更新を継続している。
今回のBTC価格の高騰は、そのような好材料に加え、米国でビットコインの現物上場投資信託(ETF)のオプション取引の承認および上場が要因と考えられている。
オプション取引とは、将来の決められた期日にあらかじめ決められた価格で、対象商品(今回の場合はビットコインの現物ETF)を売買する権利を取引できる仕組みだ。
商品先物取引委員会(CFTC)は19日、オプション取引清算機構(OCC)にビットコイン現物ETFのオプション取引の開始を承認。
これにより投資家は、リスクを抑えながらビットコイン現物ETFへの資金投入が可能になる。
資産運用会社ブラックロックは、同社のビットコイン現物ETF「iShares Bitcoin Trust(IBIT)」を上場させた。また、同じく資産運用会社ビットワイズも、「Bitwise Bitcoin ETF(BITB)」の取引を20日に開始する予定だという。
ビットコイン現物ETFは、2024年1月に承認および取引が開始された。ETF経由での累計総純流入額は、執筆時点で280億ドル(約4兆3300億円)を超えている。
現物ETFのオプション取引が行われることで、市場へのさらなる資金流入が期待されている。
デジタル資産取引会社QCPキャピタルのアナリストは、このような展開に対して以下のようにコメントした。
「この展開は、ネイティブの仮想通貨オプション市場へのアクセスが制限されている機関投資家の新たな波を引き付けることになるだろう。また、投資家は、現物ETFの保有による利回り創出に重点を置く可能性が高く、潜在的ボラティリティのさらなる圧縮につながる可能性がある。」