ARKインベスト、ビットマイン株200万ドル分買い増し

ARKインベストのキャシー・ウッド氏は7日、ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズの株式4万8454株を追加取得した。同社の開示によると、購入額は約200万ドルに上る。
今回の取引は、ARKイノベーションETF、ARKフィンテックイノベーションETF、ARK次世代インターネットETFの3ファンドを通じて行われた。
この結果、ARKのビットマイン保有株式は680万株を突破し、評価額は約2億6000万ドルに達した。
発表後、ビットマイン株は時間外取引で7.65%上昇し、40.23ドルで取引を終えた。
イーサリアム資産管理に特化する企業戦略
ビットマインは、トーマス・リー氏が率いる企業で、事業モデルを企業向けのイーサリアム資産管理へと転換している。
同社は保有するイーサリアムをステーキングし、長期的な運用益を得る戦略を採用している。
現在、同社は約340万ETHを保有しており、機関投資家の中でも重要なイーサリアム保有者の一つとされる。
ビットマインは流通供給量の約5%を蓄積することを長期目標として掲げている。
このモデルにより、企業や投資家は仮想通貨を直接保有するリスクや管理負担を回避しつつ、証券市場を通じイーサリアムへのエクスポージャーを確保できる。
ビットマイン株は年初来で415%上昇しており、市場からの注目度の高さを反映している。
テスラ株売却とポートフォリオ再編
ARK投資は同日、テスラ株7万1638株を売却した。
売却額は約3000万ドルに上る。テスラは長年の主要保有銘柄だったが、今回の売却は資金配分の見直しが進んでいることを示す。
この売却は、テスラ株主がイーロン・マスク氏の約1兆ドル規模の報酬パッケージを承認した直後に実施されたものだ。
ARKはテスラへの比率を引き下げつつ、デジタル資産関連企業への資金シフトを進めている。
ARKのファンド規定では、単一銘柄が資産全体の10%を超えないように調整する必要があるため、価格変動に応じた売却が定期的に行われる。
今回の取引は、伝統的な投資ファンドが規制された株式市場を通じてデジタル資産へのエクスポージャーを得る、新たな機関投資家の動きを象徴している。