テスラのビットコイン売却、50億ドルの機会損失か|CNBC試算

米CNBCは25日、電気自動車大手のテスラがビットコイン BTC +1.47%の保有を続けていれば、その価値は現在約50億ドルに達していたとする試算を報じた。
テスラは2021年初頭、現金準備の多様化と収益最大化を目的として、15億ドルをビットコインに投じた。
しかし2022年半ば、暗号資産(仮想通貨)市場の暴落を受け、保有分の75%にあたる約9億3600万ドル相当を売却した。
同社はこの売却について、パンデミックに起因する中国での生産混乱に伴う、流動性確保のためと説明している。
機会損失の規模
2022年に売却された9億3600万ドル分だけでも、現在のビットコイン価格で換算すると、35億ドルを超える価値になるという。
これは、売却しなければ約275%の成長機会があったことを意味する。
ビットコインは2025年に入ってから年初来で23%上昇しており、S&P500のような伝統的な株価指数を上回るパフォーマンスを見せている。
テスラの現在のビットコイン保有額は12億4000万ドルにとどまっており、機会損失の大きさが浮き彫りになった形だ。
売却の背景と市場の動向
テスラが売却に踏み切った2022年は、市場にとって厳しい年だった。
金利の上昇やインフレといったマクロ経済的要因に加え、ステーブルコインTerraUSD(UST)の崩壊などが引き金となり、ビットコイン価格は2万ドルを割り込むほどに暴落した。
テスラはこの弱気相場の最中に売却したため、その後の急激な価格回復の恩恵を逃すことになった。
テスラのイーロン・マスクCEOは当時、この売却がビットコインへの不信任投票ではないと明言した。
しかし、2023年から2024年にかけて仮想通貨市場が過去最高値を更新する中にあっても、同社がビットコインを買い戻す動きは見られなかった。
近年の規制緩和の動きがビットコインのラリーを後押ししていることも、テスラの早期売却という判断の代償を一層際立たせている。