ライトコイン11%急騰、強気転換の兆しか|ETF期待が示す中期展望

ライトコイン(LTC)は10日、前日安値の115ドルから一時128ドル付近まで上昇し、11%以上の値上がりを記録した。
この上昇の背景には、機関投資家やクジラによる活発な買いが相場を下支えしている点が挙げられる。
オンチェーンデータでは、大口アドレスによる蓄積が確認されており、市場の強気ムードを後押しする材料となっている。
加えて、現物ライトコインETFの承認期待も高まりつつあり、機関資金の流入を見込んだ投資家の思惑も強まっている。
クジラの買いとETF承認期待がライトコイン相場を押し上げ
ライトコイン市場では、大口投資家による買い集めとETF承認への期待感が、価格上昇の主要なドライバーとなっている。
オンチェーンデータによると、9月中旬の下落局面で、約30万LTC(約3160万ドル相当)が蓄積アドレスへ移動。
これは、一部ヘッジファンドが取っていた「ソラナ買い/ライトコイン売り」ポジションに対抗する動きとみられ、需給の引き締めと価格下支えに寄与している。
こうしたクジラの蓄積行動は過去にも反転局面で確認されており、今回も市場のボラティリティ上昇と価格反発の兆しを生んでいる。
現在のLTC価格は128ドル付近で推移しており、次なる抵抗帯である135〜140ドルのブレイクを試みる展開となっている。
加えて、10月という季節的要因も追い風だ。過去10年間で10月の平均リターンは+18.7%と高く、ビットコイン主導の上昇局面と連動する形で、短期資金の流入が続いている。
さらに、ライトコイン現物ETFの承認期待も相場を支える材料だ。コインシェアーズとカナリーキャピタルは新たなETF申請を提出。
ブルームバーグのETFアナリストは「来週がローンチ最終段階」との見方を示し、予測市場では2025年内の承認確率が98%に達している。
ETF承認後には最大1億ドル規模の資金流入が予想されており、ライトコインはアルトコイン市場の中でも一層の注目を集める展開が見込まれる。
ライトコイン本格反発なるか|週足に底入れ兆候
現在のライトコイン(LTC)の値動きをテクニカルな視点から見ていくと、週足と日足の両チャートにおいて重要なシグナルが現れつつある。以下、長期および短期の視点で今後の動向を読み解く。
週足:下落トレンドからの脱却と再浮上の兆し

出典:TradingView LTC/USD 週足(2021年~現在まで)
週足チャートを振り返ると、2024年12月に形成されたゴールデンクロス(20週線が100週線を上抜け)をきっかけに、LTCは147ドルまで急伸。
しかし、その後の売り圧力に押されて勢いは失速し、価格は2025年4月に一時63ドルまで下落した。これは長期的な調整として、過熱した相場の冷却に貢献したとも解釈できる。
ところが、7月以降はトレンドが反転。出来高の伴った上昇が続き、現在は128ドル前後で比較的安定した推移を見せている。この回復基調は一時的な戻りではなく、再び強気相場入りの可能性を示唆している。
週足のRSIは現在55付近で、過熱感のない中立的な水準。今後、130〜140ドルの抵抗帯を上抜けることができれば、さらなる高値更新も視野に入る。
日足:短期上昇トレンドの継続とカギを握るレジスタンス

出典:TradingView LTC/USD 日足(2025年2月~現在まで)
日足チャートでは、7月初旬に20日移動平均線が100日線を上回るゴールデンクロスが出現。これが短期上昇の起点となった。
その後、一時100日線を割る場面も見られたが、心理的サポートラインである100ドルは維持され、そこから堅調に切り返した。
足元では128ドル台での高値圏推移が続いており、短期トレンドの安定性がうかがえる。また、ボラティリティの縮小は、次の大きな値動きへの準備期間である可能性も示している。
日足RSIは現在62前後で、依然として買われすぎの水準には至っておらず、健全な上昇の余地が残されている。
注目すべきは、130〜140ドルのレジスタンス帯を突破できるかどうか。これを明確に超えれば、150ドル台への上昇が現実味を帯びてくる。
逆に、突破に失敗した場合は、再び100〜110ドル付近までの押し目が入る可能性がある。
ライトコイン(LTC)のエントリー&利確ポイント
テクニカル指標に基づき、現在のライトコイン相場における売買のタイミングを考察する。抵抗線の突破を見極めつつ、利確とリスク管理を組み合わせた戦略が求められる。
エントリーポイント:110ドルのサポート反発を確認
20日移動平均線、100日移動平均線付近の110ドルが有力な押し目候補。ここでの下ヒゲや出来高の増加、RSIの反転上昇などが確認できれば、エントリーの好機と判断できる。
利確ポイント:第1目標は135ドル、次に150ドル台を視野
短期的な利確ポイントとしては、直近の上値抵抗線である135ドルが第一の目標。ここを上抜けた場合は、次のターゲットとして150〜155ドル付近までの上昇余地がある。段階的な利確で利益を確保したい。
リスク管理:100ドル割れで下方リスクに警戒
100ドルを明確に下回ると、心理的サポートの喪失により、80~90ドルまでの下落リスクが浮上。日足終値で100ドルを割った場合は、損切りを視野に入れた柔軟な対応が必要となる。