HashPort、ガス代無料のステーブルコイン決済導入|JPYC対応

ブロックチェーン開発企業のHashPortは28日、同社が提供する「HashPort Wallet」の大型アップデートを実施した。
今回の更新では、日本円に連動したステーブルコインJPYCなどを用いた決済機能が追加された。また、ユーザーが負担するガス代を同社が一部負担する仕組みも導入されている。
QRコードで決済完了
HashPort Walletはもともと、2025年の大阪・関西万博の公式ウォレットとして始動したサービスだ。万博では100万以上のダウンロードを記録し、約590万回の取引を処理した実績を持つ。
同社はこの経験から、店舗側の手数料負担がキャッシュレス導入の障壁になっていると分析した。
新サービスでは、消費者は店舗のQRコードを読み取るだけで、保有する暗号資産(仮想通貨)での支払いが可能になる。
店舗側はアプリをダウンロードして登録するだけで導入でき、利用料や登録料は発生しない。これにより、インバウンド(訪日外国人)需要の取り込みも狙う。
ステーブルコインの市場規模は約3000億ドルに達しており、外国人観光客の利用が見込まれる。
KDDIとの提携やPontaポイントとの連携も含め、実用的な決済手段としての普及を目指す方針だ。
クロスチェーン対応も
技術面では「EIP-7702」という規格に対応し、スマートウォレット機能が強化。これにより、特定の加盟店での支払いやウォレット間の送金において、ガス代無料での取引が可能になる。
対応チェーンはイーサリアム(ETH)やポリゴン(POL)、アプトス(APT)、Baseなど多岐にわたる。
さらに同社は、2026年中に「クロスチェーン転送プロトコルアグリゲーション」機能の導入を計画している。
これは、異なるブロックチェーンで受け取った通貨を、自動的に単一のチェーンに変換する機能だ。
事業者は受け取るチェーンを意識する必要がなくなり、利便性が大幅に向上する。
HashPortの吉田世博CEOは、新サービスが事業者と顧客の双方にメリットをもたらすと強調。手数料ゼロでのJPYCなどのステーブルコイン決済を実現することで、キャッシュレス化の拡大と社会的価値の創出を目指すとしている。