コインチェック、Xアカウント不正ログインからサービス再開へ

仮想通貨取引所
暗号資産ライター
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最終更新日: 

暗号資産(仮想通貨)取引所Coincheck(コインチェック)は28日、公式Xアカウントへの不正ログイン問題が解消され、一時停止していた全サービスの再開が完了したと発表した。

午後6時40分の時点で全ての機能が復旧し、通常通りの仮想通貨投資が可能となっている。

被害状況と対応の経緯

問題が発覚したのは午前8時頃で、コインチェックは速やかに対応を開始。午後2時頃には不正ログインへの対処が完了し、不正な投稿の削除も終了したことを発表した。

しかし、顧客保護の観点から、システムの安全性を慎重に確認するため全サービスの一時停止は継続された。

同社は声明の中で、「当社システムへの影響は確認されておりません」と述べており、おすすめ仮想通貨の流出やユーザー情報の漏洩といった深刻な被害は発生していないとみられる。

Xアカウントそのものへの不正アクセスであり、取引システムやユーザーデータベースなど核心的なシステムには影響がなかったことを強調している。

顧客への被害を最小限に抑えるため、サービス再開は段階的に実施。午後5時30分頃から順次機能が復旧し始め、問い合わせフォームも利用可能となった。そして最終的に午後6時40分、全機能の回復が完了した。

利用者への注意喚起

コインチェックは今回の事態を受け、利用者に対して改めてセキュリティ対策の重要性を呼びかけている。特に不審なリンクをクリックしないことや、二段階認証を設定することの重要性を強調。

同社は以前からお客様がより安全に利用できるよう、セキュリティ認証の強化策としてSMSやGoogle認証アプリを用いた二段階認証を採用している。

この機能を有効にすることで、アカウントが不正アクセスされるリスクを大幅に低減できるとしている。

今回の不正ログイン事件は、コインチェックが2018年に経験した約580億円相当のNEMが流出した大規模ハッキング事件とは性質が異なる。当時と比較してセキュリティ対策が大幅に強化されており 、今回は早期発見と迅速な対応が功を奏したものとみられる。

今後の対応と業界への影響

コインチェックはセキュリティ強化に継続的に取り組んできた。昨年にはホワイトハッカーに脆弱性診断を成果報酬型で依頼できる「IssueHunt バグバウンティ」を導入するなど先進的な取り組みも行っている。

今回の事件を受け、同社はさらなるセキュリティ対策の強化を図る方針。特にソーシャルメディアアカウント管理の厳格化や、フィッシング対策の充実などが焦点となる見込みだ。

仮想通貨取引所のセキュリティ問題は業界全体の課題でもある。コインチェックの迅速な対応と透明性のある情報公開は、業界標準としての役割も果たすことになるだろう。

利用者は引き続き、不審なメッセージに注意し、二段階認証などの安全対策を徹底することが推奨される。

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