メタプラネットのBTC戦略に支持|米ベンチマークが筆頭株主に

米調査会社ベンチマーク・エクイティ・リサーチは24日、日本のビットコイン(BTC)関連企業メタプラネットの株式に対し、「買い」評価を維持すると発表した。
メタプラネットは暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の積極的な購入戦略を継続。直近では6億3,250万ドルを費やして5,419 BTCを取得し、総保有量を25,555 BTCまで拡大させた。
これにより、同社はマイクロストラテジーなどと並び、世界で5番目に大きなビットコインを保有する上場企業としての地位を確立。さらに、米国でビットコイン関連の金融商品を開発する子会社設立に向け、1,500万ドルを投じるなど、事業の多角化を進めている。
メタプラネットへの強気評価の根拠、大手機関投資家も追随
ベンチマークがメタプラネットへの強気評価を維持する主たる要因は、同社がビットコインのデリバティブから創出する経常的な収益力にある。同調査会社はこれを競合他社にはない重要な競争優位性と位置づけている。
アナリストのパーマー氏は、メタプラネットの資金調達戦略に対する市場の短期的な懸念は「時期尚早」であると指摘。短期的な価格変動に左右されず、長期的な企業価値向上へのアプローチに自信を示している。
この長期的な見通しを裏付ける動きとして、総資産2.6兆ドルを運用する大手資産運用会社キャピタル・グループからの強力な支持が明らかになった。
同社はメタプラネットの株式7,550万株を追加取得し、発行済み株式の11.45%を保有する筆頭株主となった。
メタプラネットのビットコイン戦略責任者ディラン・ルクレア氏は、直近の6億3,200万ドルのビットコイン購入は、総額14億ドルに及ぶ資金調達計画の「第一弾に過ぎない」と強調。
2,400円目標株価の詳細と、ビットコイン保有量拡大計画
ベンチマークが設定した目標株価2,400円は、詳細なSOTP(サム・オブ・ザ・パーツ)分析に基づいて算出された。
この分析には、2026年末時点のビットコイン保有価値、2026年度の予想ビットコイン関連利益の15倍の価値、そしてホテル事業およびビットコイン収益事業の価値が含まれている。
特に注目すべきは、この評価モデルがビットコイン価格について、2026年末までに約22万5,000ドルまで上昇するという強気な予測を前提としている点である。
メタプラネットのサイモン・ゲロビッチCEOは、キャピタル・グループからの出資を公に認め、同社の長期戦略への強い確信を表明。
同社は2025年末までにビットコイン保有量を30,000 BTCに、さらに2年以内には現在の10倍にあたる210,000 BTCまで増やすという野心的な目標を掲げている。
現在のメタプラネットのビットコイン保有額は27億1,000万ドルに上る。この積極的な購入戦略と、大手機関投資家の支援を背景に、同社は機関投資家による暗号資産採用の波を牽引する重要な存在として、市場での地位を一層固めつつある。