モブキャストHD、「WIZE」に社名変更へ|Web3事業へ転換

株式会社モブキャストホールディングスは9日、2026年4月1日付で商号を「株式会社WIZE(ワイズ)」に変更すると発表した。同社は臨時取締役会を経て、今回の商号変更を決定した。
2004年の設立以来、モバイルゲーム事業を中心に展開してきたが、多角的な事業実態に合わせて企業イメージを刷新する狙いだ。
新商号の「WIZE」は、「Wise(賢明な)」「Wind(風)」「Zeal(熱意)」という複数の概念を融合させた造語である。今回の変更を同社は「第二の創業」と位置付けている。
市場における「モバイルゲーム企業」という固定観念が、現在の多角的な事業展開を伝える上で障壁になっていたという。真の企業価値を市場に反映させるため、新たなアイデンティティの確立を目指す。
Web3・暗号資産運用への戦略的シフト
商号変更の背景には、事業戦略の根本的な転換がある。同社はモバイルゲーム事業から、Web3および暗号資産(仮想通貨)運用企業へと舵を切る方針だ。
定款の一部変更では、暗号資産やNFTの保有・運用、ブロックチェーン技術を利用した業務などが事業目的に追加される。
具体的な動きとして、同社は暗号資産ソラナ(SOL)の取得を積極的に進めている。2025年10月から取得を開始し、2026年2月2日時点で保有量は1万6811SOL、累計取得額は4億円に達した。
今後も5億円規模を目標に購入を継続する計画だ。財務面では2024年12月期に最終損益が赤字となっており、新たな収益源の確保が急務となっている。暗号資産運用事業を新たな収益の柱として育成し、持続的な成長を図る考えだ。
株主総会での承認と今後の体制
商号変更は、3月24日開催予定の定時株主総会での承認を条件に実施される。併せて、発行可能株式総数を現行の9000万株から3億3800万株へ拡大する定款変更も行われる予定だ。
これは将来の機動的な資本政策を確保するためのもので、直ちに新株を発行するわけではないとしている。
同社の藪考樹代表取締役CEOは、既存のイメージにとらわれない新しい企業像の確立が課題だと述べている。
今後はM&Aや資本業務提携などの成長戦略を推進し、企業価値の向上を目指す方針だ。社会課題の解決を利益につなげるという信念の下、新たな体制で事業拡大に挑む。