韓国関税庁、160億円規模の仮想通貨マネロン組織を摘発

韓国の関税庁ソウル本部税関は19日、約160億円規模の暗号資産(仮想通貨)マネーロンダリング組織を摘発した。
中国籍の男性1人と帰化中国人の女性1人、韓国人女性1人の計3人が外国為替取引法違反の疑いで検察に送致された。
容疑者らは美容整形費用や留学費用を装い、約4年間にわたり不正な資金移動を行っていたとされる。
大手美容外科の相談室長も関与
韓国メディアによると、摘発された組織は2021年9月から2025年6月までの約4年間にわたり活動。
主犯格とされる中国籍の30代男性A氏は韓国の大学への留学経験があり、共犯の帰化中国人B氏は大手美容外科の相談室長として勤務していた。
B氏は外国人患者に対し、美容整形費用をビットコイン(BTC)などの仮想通貨を使った不正送金で支払えると案内し、WeChat PayやAlipayで資金を受け取っていた。
その後、海外で仮想通貨を購入し、韓国国内のウォレットに送金した後、韓国ウォンに換金するという手口で資金洗浄を行っていた。
2024年3月以降は携帯電話代理店を運営する40代韓国人女性C氏も加担し、国内外の仮想通貨口座や銀行口座を追加開設して犯行規模を拡大。
不正送金された資金には、輸出企業の貿易代金や留学生の学費のほか、送金理由が不明確な資金も含まれていたという。
規制緩和と監視強化の両立が課題に
今回の摘発は、韓国政府が仮想通貨取引所の規制整備を進める中で行われた。
韓国では法人の仮想通貨投資解禁や関連法の改正など市場活性化の動きがある一方、マネーロンダリング対策の強化も急務となっている。
関税庁の統計によると、2021年から2025年8月までに検察送致された仮想通貨関連の外国為替犯罪は約1兆円相当に上り、その9割が違法な外貨送金に関連していた。
外国人による仮想通貨を使った違法送金の摘発件数も急増しており、中国籍が全体の90%を占める状況にある。
ソウル本部税関は「不正送金代行が密輸、ボイスフィッシング、違法賭博、麻薬犯罪などの資金経路として悪用される恐れがある」とし、外国人医療観光における不正送金の監視を強化する方針を示した。