米SEC、アルトコインETF審査プロセス正常化へ｜市場に追い風か

米国証券取引委員会（SEC）は、43日間続いた政府機関閉鎖の終了を受け、登録届出書の処理に関する包括的なガイダンスを明かした。

閉鎖中に遅延修正条項なしで提出された登録届出書は、1933年証券法第8条（a）に基づき提出から20日後に自動的に発効する。

この措置は、ビットコイン（BTC）やイーサリアム（ETH）だけでなく、その他のアルトコインに関連する金融商品の申請プロセスにも影響を与える。

閉鎖中に提出された900件以上の登録届出書が処理を待っており、審査プロセスの正常化は市場にとって重要な転換点となる。

20日自動発効の仕組みとアルトコインETFへの影響

今回のガイダンスで注目されるのは、登録届出書の自動発効の仕組みだ。

閉鎖中に遅延修正条項なしで提出された届出書は、提出から20日後に自動的に発効する。

この措置は、暗号資産（仮想通貨）関連の金融商品の申請プロセスにも適用される。

現物ビットコインETFだけでなく、イーサリアムやその他のアルトコインに関連する金融商品の申請も、この自動発効の仕組みを利用できる。

長らく待たれていた様々な仮想通貨関連ETFの承認に向けた重要な一歩と市場では受け止められている。

SECスタッフは20日間の期間が満了する前に、発行体が遅延修正条項を追加する修正を行えば、迅速化の要請を検討するとした。

発行体は20日間の自動発効を待つか、標準的なプロセスに戻して早期の発効を目指すかの選択肢を持つことになる。

2025年9月以降、SECは一定の共通基準を満たすことで上場を認める仕組みを導入し、アルトコインETFの審査プロセスが大幅に簡素化された。

従来の個別審査から包括的な承認へと移行し、複数銘柄の同時上場が可能になった。

9月下旬から10月末にかけて、将来性が高いリップル（XRP）、ソラナ（SOL）などの現物ETFが次々と上場を開始している。

審査プロセス正常化と今後の市場展望

ガイダンスでは、価格情報を省略できるRule 430Aの取り扱いについても再確認された。

SECは、閉鎖中に遅延修正条項なしで提出された届出書から価格情報が省略されていた場合でも、強制措置を推奨しないとの立場を維持する。

政府閉鎖中に提出された登録届出書は900件以上にのぼり、審査の正常化には時間を要する見込みだ。

この枠組みにより発行体は柔軟な対応が可能となり、市場の停滞を最小限に抑えることができる。

審査プロセスの正常化は、既存のアルトコインだけでなく、新規プロジェクトにとっても追い風となる。

市場では、リップルETFが11月に上場し初日に約343億円の資金流入を記録。

ソラナETFも10月末の上場以降、約60億円の純流入と好調なスタートを切っている。

こうした動きは、アルトコイン市場全体への投資家の関心の高さを示している。

2770万ドル調達、BTCの進化を目指す新プロジェクト

市場環境の正常化は、新たな技術革新を目指すプロジェクトにとっても好機だ。

特に注目を集めているのが、ビットコインのスケーラビリティ問題に取り組むBitcoin Hyper（HYPER）だ。

Bitcoin Hyperは、ビットコインを「より速く、より安く、よりアクセスしやすく」することを目指すレイヤー2。

ソラナ仮想マシン（SVM）を活用したビットコインのレイヤー2ソリューションとして設計されており、ほぼ瞬時の取引と高いスケーラビリティを提供する。

仮想通貨プレセールは2025年5月に開始され、現在までに2770万ドルを超える資金調達に成功している。

現在のトークン価格は0.013ドル前後とされており、早期参加者には年率40%台のステーキング報酬が提供されるなど、強力なインセンティブが用意されている。

直近では、大口投資家による大規模な購入も確認されている。

11月には48万9000ドル相当の購入をはじめ、複数の高額購入が報告された。

こうしたクジラの動きは、プロジェクトの将来性に対する機関投資家レベルの期待を示唆している。

Bitcoin Hyperのよなビットコインの機能性を拡張しようとするプロジェクトは、アルトコイン市場の新たなトレンドを占う上で注目される存在となる。

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