ナイキ傘下「RTFKT」が事業終了|大手NFT企業の幕引き

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ナイキ傘下のRTFKT(アーティファクト)は3日、暗号資産(仮想通貨)を活用したデジタルスニーカーやアバター事業の終了を発表した。

2021年にナイキが買収したこの企業は、非代替性トークン(NFT)や物理的コレクティブルを中心に注目を集めていたが、価格低迷や市場の関心低下により、事業終了を決断した。

ナイキとRTFKT|成功から事業終了までの経緯

RTFKTは2021年、NFTプラットフォーム「Nifty Gateway」で1万ドルのスニーカーを販売し、仮想通貨市場で話題を集めた。

同年12月にはナイキに買収され、当時のナイキのジョン・ドナホーCEOは「デジタルトランスフォーメーションの加速」としてこの買収を評価した。

その後、RTFKTは村上隆やFewociousとのコラボレーションを含むNFTやスニーカーの展開を続け、NBAスーパースターのレブロン・ジェームズが着用するなど、広く注目された。

RTFKTの代表的なコレクション「Clone X」と「MNLTH」は、二次市場でそれぞれ40万ETH(約1,500億円)、5万7000ETH(約210億円)の取引を記録。

これらの取引によるクリエイターロイヤリティは合計90億円に達する。

NFT市場の低迷とRTFKTの苦境

RTFKTの主力NFTコレクション「Clone X」は、2022年には24ETHの高値を記録したが、現在は0.3ETHにまで下落。

clonexのopensea価格チャート

また、2022年に発表されたNFTボックス「MNLTH」は、当初9ETHで取引されるも、現在は0.04ETHに留まっている。このような価格下落と市場の関心低下が、事業終了の大きな要因となった。

発表によれば、RTFKTは事業終了後も文化的意義を持つブランドとして存在し続けるとした。

MNLTH x the Blade|12月に最後のNFTドロップを予定

事業終了にもかかわらず、RTFKTは最後のNFTミントを発表している。

この「MNLTH x the Blade」ドロップは12月に予定され、NFT市場に「最後のイノベーション」を提供するとしている。

ミントが無料か有料かは現時点では不明だが、これが同社にとっての最終プロジェクトとなる見通しだ。

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