米仮想通貨ETF累積取引高2兆ドル突破、市場構造転換が鮮明に

米国の暗号資産(仮想通貨)ETF市場は2日、累積取引高が2兆ドルを突破した。
ビットコイン現物ETFが2024年1月に初承認されて以降、最初の1兆ドル到達までは約16か月を要したが、次の1兆ドルは約8か月で積み上がった。
取引ペースの加速は、市場インフラの整備と参加者層の拡大が進んだことを示している。
累積取引高急増の背景にあるETF利用の実態
報道では、今回の数値は一過性の過熱ではなく、実際の利用実態を反映したものと位置付けられている。
累積取引高は資金流入額ではなく、ETFを通じた仮想通貨エクスポージャーの取引頻度を示す指標だ。
取引高拡大の背景には複数の要因がある。
市場インフラの整備やマーケットメーカーの価格形成効率向上によりスプレッドが縮小し、売買しやすい環境が整った。
加えて、2025年を通じた高いボラティリティ環境では、保管や運用の手間が不要なETFが機動的なポジション調整手段として活用された。
流動性が特定ETFに集中したことも取引を押し上げ、ETFが日常的なヘッジや短期売買のツールとして定着したことが、取引高の底上げにつながっている。
ETF主導で変化する仮想通貨の市場構造
取引高の拡大により、ETFは仮想通貨市場における価格発見機能を一段と強めている。取引が活発な局面では、ETFで生じた値動きが先物市場や現物市場へ波及する場面も確認されている。
もっとも、ETFが市場価格を全面的に左右しているわけではないが、伝統的金融市場の参加者にとっては、ETFの価格動向が市場全体の指標として受け止められている。
こうした変化は、仮想通貨市場が従来の金融市場に近い構造へ移行していることを示すものだ。
短期的にはオンチェーンデータよりも、資金フローやポジショニング、市場ナラティブが重視される局面が増えている。
機関投資家の関心も根強く、累積取引高が2兆ドルを超えた当日には、ビットコインとイーサリアム(ETH)のETF合計で6億4560万ドルの純流入が記録された。
市場構造の変化も顕著で、米国のETFは現在、ビットコイン(BTC)取引量の48%を占め、主要取引所を上回る存在感を示している。