米医療テックが108億円相当のビットコイン保有|セムラー社

米医療テクノロジー企業のセムラー・サイエンティフィックは4日、2024年第3四半期の決算を発表するとともに、8月26日以降に47枚のビットコイン(BTC)を追加購入した。
事業収益は減少もビットコイン投資を強化
同社の第3四半期の売上高は前年同期比17%減の1350万ドル(約20.5億円)となった。営業利益は前年同期比20%減の510万ドル(約7.8億円)だ。
一方で、営業キャッシュフローを活用したビットコイン投資は積極的に継続している。11月4日時点での保有枚数は1058枚に達し、総投資額は7100万ドル(約108億円)となった。
経営陣がビットコイン投資への強いコミットメントを表明
同社のダグ・マーフィー・チュートリアンCEOは「第3四半期の医療事業で510万ドル(約7.8億円)の営業利益を計上できたことを嬉しく思う」とコメント。
「医療事業におけるイノベーションと成長を支援しながら、ビットコインの取得と保有に注力している」と述べた。
今後の展開と株主価値の最大化
エリック・セムラー会長は「株主価値を最大化する機会としてビットコインの蓄積を進めている」と説明。営業キャッシュフローに加え、株式の追加発行による資金調達プログラム(ATM)からの収入もビットコイン購入に充てる方針を示した。
同社は8月13日に発効した登録届出書に基づき、最大5000万ドル(約76億円)の普通株式を随時発行できる契約を締結している。
同社は慢性疾患と戦うためのテクノロジー製品やサービスを医療提供者向けに開発・販売する企業だ。
主力製品のQuantaFloは、米国食品医薬品局(FDA)の承認を受けた末梢動脈疾患の診断支援システムで、現在は適応拡大に向けた新たな承認申請も進めている。
保持する暗号資産(仮想通貨)がビジネスにどれだけ影響を与えるか業界が注目している。
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