リパブリック、イーサリアム購入でステーキング事業を拡大

カナダ証券取引所(CSE)に上場するリパブリック・テクノロジーズは10月20日、イーサリアム(ETH)のステーキングおよびリザーブ事業を拡大するため、機関投資家から最大1億ドルを調達する枠組みを確保した。
この資金調達はゼロクーポン転換社債型新株予約権付社債を通じて実施され、初回として1000万ドルが実行される。その後も段階的な引き出しが可能だ。
イーサリアムを中核としたインフラ構築
リパブリックは、イーサリアムのインフラを世界経済へ統合することを目指すテクノロジー企業だ。
独自のバリデーターおよびアテステーション(承認)ネットワークを運営しており、安全で検証可能なデータ基盤の構築を事業の中核に据えている。
企業資料によると、同社はイーサリアムを主要な事業資産としてバランスシートに計上しており、プルーフ・オブ・ステーク型のコンセンサスアルゴリズムに基づき、保有するイーサリアムをステーキングに活用している。
今回の調達資金も90%以上がイーサリアムの購入に充てられる見通しで、同社のインフラ事業の一環としてネットワーク基盤の強化を図る構えだ。
転換社債の条件と今後の見通し
今回発行される転換社債は、期間24カ月、利率0%、当初発行価格に10%のディスカウントが適用される。
担保としては、初回実行時のイーサリアム価格に基づく1200万ドル相当のETHが設定される。
社債保有者は、カナダ証券取引所における転換前日の終値を基準として、普通株式への転換権を持つ。
この仕組みを通じて、同社は従来の資本市場とイーサリアム基盤のインフラを結びつけるモデルを模索している。
リパブリックは、イーサリアムの価格変動やステーキング利回り、規制動向といったリスクを認識しつつ、長期的な株主利益との整合性を図ると説明している。
イーサリアムの進化に企業戦略を連動させ、ネットワークの強靭性と価値創出に貢献することを目指している。