Polymarket、CFTC認可取引所1.12億ドル買収|米市場に再参入

予測市場大手のPolymarketは21日、市場の主要プレーヤーとして、米商品先物取引委員会(CFTC)から認可を受けたデリバティブ取引所QCEXの買収を完了したと発表した。
これにより、同社は米国での事業を合法的に再開する。
買収額は1億1,200万ドル(約164億6,400万円)に上り、これは過去のコンプライアンス問題を巡る米司法省とCFTCによる調査が最近終結したことを受けての動きだ。
Polymarket米国市場への回帰と規制準拠の道筋
Polymarketの米国市場への復帰は、連邦政府による広範な調査が終結し、法的な障壁が取り除かれたことで実現した。
買収されたQCEXは、Polymarketによる取得のわずか数週間前である9日にCFTCからのライセンスを取得しており、この動きがPolymarketに即時の規制準拠という大きな利点をもたらした。
この戦略的な買収により、Polymarketは米国での事業を再開するにあたり、規制の明確性を確保した。
これまでブロックチェーン技術を基盤としたWeb3プラットフォームとして知られていたPolymarketだが、今後は規制遵守が運営の最優先事項となる。
これは、急速に進化する暗号資産(仮想通貨)市場において、合法性と透明性を重視する同社の強い意志を示すものだ。
仮想通貨予測市場の需要と今後の展望
Polymarketは、2025年上半期に60億ドルの取引量を記録するなど、予測市場に対する強い需要を実証してきた。
市場全体の関心が高まる中、KalshiやRailbird Exchangeといった競合他社もCFTCの認可を得て事業を拡大している。
今回のQCEX買収に伴い、Polymarketは米国の利用者に対して、既存のブロックチェーンベースのアルトコイン取引から、QCEXが提供する伝統的なデリバティブインフラを利用した米ドル建ての契約へとサービスを移行させる可能性がある。
Polymarketのシェイン・コープランCEOは、この買収によって「Polymarketを故郷に持ち帰り」、米国の人々が「自身の意見を取引できる」環境を規制に準拠した形で提供していくと語った。
この事業転換は、予測市場が主流の金融市場と融合する可能性を示唆しており、今後の業界全体の動向に大きな影響を与えるだろう。