Ledger、NFC対応の物理バックアップ「リカバリーキー」発表

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ハードウェアウォレット大手のLedgerは24日、NFC技術を活用した物理バックアップデバイス「Ledger Recovery Key」をローンチした。

このデバイスは、Ledger StaxやFlexといったNFC対応ウォレットユーザー向けに設計。

従来の24単語リカバリーフレーズに加わる新しいバックアップ手段として提供される。

オフライン重視の設計でプライバシー強化

Recovery Keyの最大の特徴は、完全にオフラインで動作する点にある。

2023年に導入されたクラウドベースの「Ledger Recover」サービスとは対照的に、Recovery Keyは第三者のサーバーや本人確認手続きを必要とせず、プライバシーを重視するユーザーのニーズに応えている。

デバイスは、Ledgerのハードウェアウォレットと同じセキュアエレメント技術を使用して構築されており、暗号化されたマスターシークレットを安全に保存する。

NFCによる通信は直接的で、中間業者を介さずにLedgerデバイスと接続される。

これにより、ビットコイン(BTC)などの暗号資産(仮想通貨)の保管において、従来の24単語フレーズよりも簡単で、クラウドサービスよりも安全なバックアップ手段を提供している。

特にNFTコレクションを大量に保有するユーザーにとって、複雑な復元プロセスの簡素化は大きなメリットとなる。

このような柔軟性により、大口投資家から新しい仮想通貨投資家まで幅広いニーズに対応している。

高度なセキュリティ機能と透明性

セキュリティ面では、Recovery KeyとLedgerデバイス間で相互認証が実施され、正規品同士の接続を確保している。

データ転送は暗号化され、不正な傍受を防ぐ仕組みが組み込まれている。

PINコードによる保護機能も搭載されており、3回連続でPINを間違えるとデバイスのメモリが自動的に消去される。

これにより、物理的な盗難や不正アクセスに対する安全性が確保されている。

透明性の取り組みとして、LedgerはRecovery KeyのアプリケーションコードをGitHubで公開し、専用のホワイトペーパーも提供している。

デバイスは同社の内部ハッカーチーム「Donjon」による検証に加え、サイバーセキュリティ企業Synacktivなどによる外部監査も完了している。

Recovery Keyは資産の保管や取引署名機能は持たず、あくまでバックアップ専用のツールとして位置づけられている。

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