米フィデリティ、ステーブルコイン「FIDD」発表|2月提供開始

米資産運用大手のフィデリティ・インベストメンツは28日、米ドル連動型ステーブルコイン「Fidelity Digital Dollar(FIDD)」の立ち上げを公表した。
イーサリアム(ETH)上で発行され、現金・現金同等物・短期米国債で完全に裏付けられる。
数週間以内に機関投資家と個人顧客の両方に提供が開始される予定で、伝統的な金融大手によるステーブルコイン参入として注目を集めている。
GENIUS法準拠の規制対応型コイン
プレスリリースによると、FIDDはフィデリティ・デジタル・アセットが発行を担当。
同社は2025年12月に米通貨監督庁(OCC)から国法信託銀行としての条件付き承認を取得しており、連邦規制に準拠した形での市場参入となる。
同社のマイク・オライリー社長は「ステーブルコインは決済・決済インフラの基盤として機能する可能性がある」と語った。
24時間365日のリアルタイム決済、低コストな資金移動が主な用途となる。
準備金の資産管理はフィデリティ・マネジメント・アンド・リサーチが担い、発行量と準備金の純資産価値は毎営業日終了時点でウェブサイト上に開示。
定期的な第三者監査も実施される。
3160億ドル市場に参入
現在のステーブルコイン市場は約3160億ドル規模。
テザー(USDT)が約60%のシェアを握り、時価総額は1860億ドルに達する。
USDCも約710億ドルと巨大で、両社で市場の9割を占める。
ペイパルやリップルも独自のステーブルコインを投入しているが、いずれもサークルの時価総額の10%にも満たない状況。
テザーも今週、米国規制に準拠した「USAT」を発表しており、競争は激化している。
フィデリティは2014年からイーサリアムやビットコインのマイニングに関与するなど、ブロックチェーン技術に早期から取り組んできた。
オライリー氏は「他社向けの準備金管理サービスへの展開も視野に入れている」と述べ、10年以上の研究開発の成果を活用する方針を示した。