イーサリアム保有者の97%が含み益状態|歴史的高水準に

オンチェーン分析企業のSentoraは11日、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム ETH 0.86%の保有アドレスのうち、97%が現在利益状態にあると報告した。
損失状態にあるアドレスは約1%、損益分岐点にあるアドレスは2%とみられる。
保有者のほぼ全員が含み益を抱えるこの状況は、仮想通貨市場の歴史において重要な節目とされており、過去の強気サイクルでも同様の状況が市場の大きな転換点に先行してきた。
イーサリアムの利益状態が誘う、売り圧力と警戒感
保有者の大部分が利益状態にあることで、市場では利益確定の動きが活発化している。現在、イーサリアムの1日あたりの利益確定額は約5億5,300万ドルに上り、年7月には7億7,100万ドルでピークに達した。
この売り圧力の主な要因は短期保有者によるもので、長期保有者の利益確定は2024年12月と同程度の水準で推移している。
市場アナリストは、歴史的に保有者の90%以上が利益を得ると、大規模な売却につながる傾向があると指摘する。これは2021年の仮想通貨強気相場でも観測された現象だ。
しかし、今回の状況が過去と異なるのは、長期保有者がより高い回復力を見せている点だ。彼らの利益確定パターンはパニック売りではなく、2024年後半に見られた安定した動きに似ている。
テクニカル分析家は、保有者の97%が含み益という高い利益率が市場の天井を示唆する可能性を指摘しつつも、この状態の持続性と今後の価格反応が、一時的なピークか持続的な強気相場かを判断する鍵になると強調している。
強気と弱気が交錯するイーサリアム市場の今後
イーサリアム市場は、強気と弱気のシグナルが交錯している状況だ。BitMEXの元CEOであるアーサー・ヘイズ氏のような著名人はイーサリアムとDeFiトークンの保有を増やす一方、ビットコイン支持者のサムソン・モウ氏は、多くのイーサリアム保有者が戦略的に資金を循環させているとの見方を示している。
DeFiLlamaのデータは、イーサリアムの分散型金融エコシステムに相当な価値がロックされていることを示しており、ネットワークへの機関投資家の関心の高まりを裏付けている。
Sentoraの分析によれば、この高い利益率はイーサリアムのファンダメンタルズに対する広範な信頼感を示す一方で、歴史的な利益確定パターンが続く可能性も示唆している。
一部の市場観測筋は、最近の価格動向は、ビットコイン保有者が一時的に資金をイーサリアムに移し、新たなトレンドから利益を得ようとする戦略的なローテーションを反映していると推測する。
ETH/BTC為替レートも、二大仮想通貨間の相対的な強さを測る上で重要な指標となっている。市場参加者の間で今後の動向を巡る見解が分かれる中、イーサリアムの将来価格が注目されている。