コンヴァノ、BTC戦略撤回|AI・ヘルスケア中心の事業再構築へ

ネイルサロンFASTNAILを展開するコンヴァノは21日、事業戦略および財務戦略の再構築を決議した。
同社はこれまで進めてきたビットコイン(BTC)を活用した財務戦略を転換し、今後はAIやヘルスケア、M&Aを軸に本業の成長へ経営資源を集中させる方針だ。
ビットコイン購入計画の見直し
コンヴァノは25年7月、企業価値向上を目的にビットコインの購入を取締役会で決議した。当初は27年3月期までに合計2万1000BTCを取得する攻めの財務戦略を掲げていた。
実際に25年10月から11月にかけて追加購入を行い、保有総額は約762BTC(約131億円)に達していた。
しかし今回の発表では、ビットコイン市場における予想を上回る価格変動が戦略見直しの主因であると説明した。
市場環境の不安定化により、大規模な購入戦略を継続するのは困難と判断された。価格の急落も影響し、リスク管理の観点から計画修正を迫られた。
市場では依然として暗号資産(仮想通貨)暴落への警戒感が根強い。
本業回帰と今後の方針
戦略転換により、ビットコイン購入に充てていた資金は中核事業への成長投資に再配分される。
具体的にはAI技術の活用やヘルスケア領域への参入、M&Aを通じた事業拡大に注力する。また、株式の希薄化を伴う資金調達手段を停止し、財務の健全化も図る方針だ。
日本国内ではメタプラネットなど複数の企業がビットコインを保有してきたが、価格変動を受けて戦略を見直す動きが出ている。
コンヴァノはWeb3インフラ展開も視野に入れつつ、まずは本業による安定収益の確立を優先する。
今回の方針転換は、仮想通貨依存から脱し、実業による成長を志向する日本企業の新たな潮流を象徴している。
注目記事
筆者リスト
+ 66人
200万人+
月間読者数
250+
ガイド、レビュー記事
8年
サイト運営年数
約70人
国際的な編集チーム