コインベース1000億円赤字|評価損直撃も通期は増収

米暗号資産(仮想通貨)取引所大手のCoinbase(コインベース)は12日、2025年第4四半期および通期の決算を発表した。第4四半期の売上高は17億8000万ドル(約2741億円)で、前年同期比で21.6%減少した。
特に注目されるのは、最終損益が6億6670万ドル(約1026億円)の赤字に転落したことだ。前年同期は黒字を確保していたが、今回は厳しい結果となった。
保有資産の評価損が業績を圧迫
今回の赤字は、事業の不振よりも保有する資産の価値減少が大きく影響している。同社は仮想通貨の投資ポートフォリオで7億1800万ドル(約1105億円)の損失を計上した。
さらに、戦略的投資に関連して3億9500万ドル(約608億円)の損失も発生している。これにはステーブルコイン発行企業などへの出資分が含まれる。
これらの評価損は、2025年第4四半期における仮想通貨市場の低迷に起因するものだ。ビットコイン(BTC)は10月初旬に12万6080ドル(約1941万円)の最高値を記録した後、大きく値を下げた。
決算発表時には、ビットコイン価格は6万5000ドル(約1000万円)付近まで下落していた。この価格変動が、同社のバランスシート上の未実現損失を拡大させた。
底堅い事業基盤と成長への布石
大幅な赤字にもかかわらず、中核事業自体は利益を生み出し続けている。取引収益は9億8300万ドル(約1513億円)となり、個人投資家と機関投資家の両方から収益を上げた。
サブスクリプションおよびサービス収益も7億2700万ドル(約1119億円)と堅調だ。ステーブルコイン関連やブロックチェーン報酬がこれに寄与している。
2025年通期で見ると、売上高は72億ドル(約1兆1088億円)で前年比9%増を達成した。有料会員サービス「Coinbase One」の登録者数は約100万人に達している。
また、デリバティブ市場でのシェア拡大も進んでいる。同社は2026年第1四半期に入り、過去1年以上で最高の24時間取引量を記録するなど、復調の兆しも見せている。