コインベースCEO、米国のビットコイン準備金に言及

Coinbase（コインベース）のブライアン・アームストロングCEOはこのほど、米国がビットコイン（BTC）を戦略的予備貯金として採用すべきだという見解を示した。

アームストロング氏はダボスで開催された暗号資産（仮想通貨）パネル討論会で、「ビットコインは黄金以上の代替資産」であると定義。 同氏は米国が先導すれば、G20加盟国など世界各国が追従する可能性が高いと指摘指摘している。

「新しい準備金基準」としてのビットコイン

アームストロング氏は「ビットコインは新しい準備金基準になる」と述べた。

同氏はG20政府によるビットコイン採用が仮想通貨市場全体の活性化につながると見通し、その背景にビットコイン上場投資信託（ETF）市場の急速な拡大があると指摘した。

実際、2023年に承認された新しいビットコインETFは資産運用業界で記録的な資金流入を達成した。 この金融商品の成功は、ビットコインの制度的受容の進展を裏付けている。

米政権の政策と仮想通貨業界の連携

アームストロング氏の提案は、トランプ政権が推進する「暗号資産産業育成」政策と共鳴。 トランプ政権は仮想通貨の規制環境の明確化を進め、業界関係者は前向きな反応を示している。

コインベースは「Fairshake（フェアシェイク）」や「Stand With Crypto（スタンドウィズクリプト）」などのイニシアチブを通して政策提言と他社連携を強化している。 これらの取り組みは、仮想通貨の規制フレームワーク構築を促進すると期待されている。

批判的見解と市場への影響

一方、アームストロング氏の主張には批判的意見もある。 特に南アフリカ準備銀行の総裁は、仮想通貨の価格変動性や規制上の課題を指摘している。

また、「トランプ」関連のミームコインが示す急速な資産価値の変動は、規制当局にとって検討課題となっている。

こうした状況下で、仮想通貨企業の本国回帰を促進する法案やデジタル経済特区の構築などの政策提案も進められている。

アームストロング氏の提案が実現すれば、政府による仮想通貨の公式採用という大きな転換点となる。 その結果、ビットコインをはじめ仮想通貨の価値と地位に重大な変化が現れる可能性がある。