CAICAテクノロジーズ、JPYCの決済導入支援を開始

株式会社CAICAテクノロジーズは20日、日本円ステーブルコイン「JPYC」を利用した決済ソリューションの提供を開始した。
同社は、東京証券取引所スタンダード市場に上場するカイカデジタル(CAICA DIGITAL)の子会社。
ブロックチェーン技術を活用した新たな決済手段の普及を目指す取り組みだ。
二つの軸で導入をサポート
今回のソリューションはECサイトやオンラインサービス事業者向けに提供される。
新たに提供されるサービスは大きく二つある。
一つ目は「JPYC決済導入コンサルティング」で、企業の導入準備から技術支援、運用フェーズまでを包括的にサポートする。
二つ目は「JPYC決済モジュール提供」で、既存のウェブサイトやECプラットフォームへ組み込むだけでJPYC決済を導入できるプログラムが提供される。
これにより、事業者は開発負担を軽減しつつ、迅速な導入が可能になる。
JPYCは、JPYC株式会社が発行する日本円連動型のステーブルコインである。
資金決済法上は「前払式支払手段」に分類され、法的には暗号資産(仮想通貨)ではなくプリペイド型の扱いとなる点が特徴だ。
1JPYC=1円として利用でき、イーサリアムやポリゴンなど複数のブロックチェーンで発行されている。
拡大するWeb3市場への対応
今回の発表は、日本国内でのWeb3普及や法整備の進展を背景に進められたものだ。
カイカデジタルはこれまでもブロックチェーン関連サービスを強化しており、JPYC決済はその戦略の一環となる。
この発表は市場にも好感され、親会社であるカイカデジタルの株価は一時16円高の102円まで上昇した。
同社は今後も、企業が安心してブロックチェーン技術を活用できる環境整備を進める方針だ。
ステーブルコインを活用した決済は銀行振込と比較してコスト削減や高速化が期待されており、Web3時代の新たなインフラとして注目される。