アバランチ、18～19ドルで底堅さ示す｜貿易戦争による影響か
アバランチ（AVAX）の価格は5日、18ドルから19ドルのレンジで安定推移し、底堅さを見せている。
米中貿易摩擦の中でも底堅さ維持
この価格帯での底堅さは、米中間の貿易摩擦が再燃する中で、投資家のリスク回避姿勢が暗号資産（仮想通貨）市場に新たな資金流入を促している可能性を示唆する。
今週初め、米国が新たな関税措置を発表したことで、世界株式市場は下落圧力に晒された。
これに対し、中国は金曜日、報復として34％の関税を打ち出し、長期化する貿易対立への懸念が強まった。
木曜日には一時17.60ドルまで下落したアバランチだが、週末にかけて18～19ドル近辺で持ち直し、市場の安定化を示す兆候が現れている。
仮想通貨市場への資本流入
米中間の緊張激化は、伝統的市場におけるリスクオフムードを加速させている。
米国株式は金曜日の中国発表を受け一段と下落したが、こうした状況下でアバランチを含む仮想通貨は投資家の注目を集めつつある。
アバランチの24時間取引ボリュームは金曜午後に増加傾向を示し、18～19ドルのレンジ内での活発な動きを反映している。
これは、投資家がマクロ経済の不確実性や地政学的リスクに対するヘッジとして仮想通貨にシフトし始めていることを意味する。
歴史的に見ても、株式市場や法定通貨連動資産への信頼が揺らぐ局面では、仮想通貨への資本流入が加速する傾向がある。
アバランチが18ドル台でサポートを維持している現状は、トレーダーがさらなるリスクオフ局面を見越してポジションを構築している可能性を示す。
また、ビットコイン（BTC）の回復が続けば、アバランチにも連動性による上昇余地が生じる。
トレーダーの注目は、週明けにかけてのマクロ圧力とビットコインの動向に集まっており、20ドル突破の可能性はこうした外部要因に大きく依存する。
市場全体のセンチメントが鍵を握る中、米中貿易戦争の進展が今後の方向性を決定づける要因となるだろう。
【4月5日最新】アバランチ（AVAX）価格のテクニカル分析
週足チャートから見ると、アバランチ（AVAX）は2023年12月のビットコインETF承認を契機に長期的な上昇トレンドを築き上げた。
この時期、価格は20ドルから60ドル超へと急騰し、2024年初頭までその勢いを維持した。
しかし、その後の調整局面を経て、大統領選後の楽観ムードで一時50ドル台を回復したものの、上昇力は明確に失速している。
足元では、100週移動平均線と主要サポートラインを下抜け、2023年以降の強気構造に陰りが見え始めている。
この下抜けは、長期的なトレンド転換を示唆する重要なシグナルであり、現在は2024年8月の安値水準である17ドル付近で推移している。
週足実体で17.3ドルを明確に下回った場合、下落圧力が一段と強まり、さらなる調整局面への突入が現実味を帯びる。
出来高動向を見ても、買い手が後退する中で売り圧が優勢となっており、反発の兆候は乏しい。
日足チャートに視点を移すと、1月下旬に移動平均線のデッドクロスが形成され、短期的な売り圧が支配的な展開となっている。
現在の価格は17ドル近辺で推移しており、安値方向への動きが顕著だ。
特に、3月の安値である15.3ドルまでの下落余地が視野に入っており、日足実体でこの水準を下抜ければ、調整が加速し、10ドル近辺への一段安が想定される。
テクニカル指標では、出来高が売り圧を裏付ける形で買い手を上回っており、短期的な底打ちを示す明確なサインは確認できない。
反発シナリオを検討する場合、25ドル付近が直近の高値として抵抗線となり、ここを突破できない限り上値は重いまま推移するだろう。
市場センチメントが弱気に傾く中、価格は下方向へのバイアスを強めている。
アバランチ（AVAX）相場の今後の展望
- 長期トレンドの崩壊リスク：週足での100週移動平均線下抜けは、2024年以降の強気構造が終焉を迎えつつあることを示唆。17.3ドルを週足で下回れば、下落が加速し、中期的な弱気相場への移行が濃厚となる。
- 短期的な下落余地：日足でのデッドクロス形成と17ドル付近の脆弱な推移から、15.3ドル、さらには10ドル近辺までの調整が現実的なシナリオとして浮上。売り圧が続く限り、底打ちは遠い。
- 反発の条件：25ドルを抵抗線とする上値の重さが継続。突破には出来高を伴う強い買い圧と市場センチメントの好転が必要だが、現時点での兆候は乏しい。
200万人+
250+
8年
約70人
