iPhone 17の新機能MIE、仮想通貨ハッキングの脆弱性7割を解決

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米アップルは9日、新型スマートフォン「iPhone 17」と「iPhone Air」に、ハードウェアレベルの新たなセキュリティ機能「MIE(Memory Integrity Enforcement)」を搭載すると発表した。

この機能は、ソフトウェアの脆弱性の約7割を占めるメモリ安全性の問題を解決し、特に暗号資産(仮想通貨)ユーザーの資産保護に大きな影響を与えることが期待されている。

仮想通貨セキュリティの新たな夜明け

この発表に対し、仮想通貨業界からも高い評価が寄せられている。仮想通貨ウォレット企業Coboおよび大手マイニングプールF2Poolの共同創業者であるDiscusFish氏は、MIEの導入を「仮想通貨セキュリティのマイルストーン」と表現した。

同氏は、頻繁に署名を行う富裕層ユーザーにとって、メモリの安全性は経済的損失に直結する重要な課題だと指摘した。

これまでのサイバー攻撃では、ハッカーが「境界外書き込み」や「解放後メモリ使用」といったメモリの脆弱性を悪用し、仮想通貨ウォレットの署名を乗っ取ったり、秘密鍵を盗み出す仮想通貨詐欺が多発していた。

MIEは、これらのゼロデイ攻撃を含む多くの脅威に対する強力な防御策となり、ビットコインなどの仮想通貨だけでなく、複雑なスマートコントラクトを扱うイーサリアムの利用者にとっても、安心できるセキュリティ基盤を提供する。

ハードウェアレベルの「常時オン」防御

MIEは、アップルが「消費者向けOSの歴史において最も重要なメモリ安全性のアップグレード」と位置づける技術だ。

アップルのシリコン、OS、セキュリティの各チームが5年をかけて共同開発し、最新のA19およびA19 Proチップに直接組み込まれている。

メモリの全ブロックに隠しタグを付与し、リアルタイムで検証することで、不正なメモリアクセスを即座に検知し、攻撃プロセスを強制終了させる仕組みだ。

グーグルのAndroid端末にも類似機能はあるが、MIEは開発者向けオプションではなく、デフォルトで常時有効化されている点が大きな違いだ。

ハードウェアとソフトウェアが深く統合されているため、より包括的で強力な保護を実現し、過去25年間主流であった多くの攻撃手法を無力化するとアップルは説明している。

この技術革新は、仮想通貨投資をより安全に行うための環境整備において、大きな一歩となるだろう。

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