テザー社、金トークンに新単位「Scudo」導入|少額決済を促進

ステーブルコイン発行大手のテザー社は6日、同社が発行する金裏付けトークンTether Gold(XAU₮)の新たな価格単位Scudoを導入した。
1Scudoは0.001トロイオンスに相当し、金価格が史上最高値を更新する中、少額決済での利用を促進する狙いがある。
ビットコインの「サトシ」と同様の役割
テザー社によると、Scudoは1トロイオンスの1000分の1、つまり0.001 XAU₮に相当する単位として設計された。
金価格が1トロイオンスあたり4400〜4500ドルで推移する中、小数点以下の複雑な数値を扱う煩雑さを解消することが目的。
テザー社はこの取り組みを、ビットコイン(BTC)における最小単位「サトシ」になぞらえて説明している。
ビットコイン価格が高額になりすぎて少額決済での計算が難しくなった際にサトシが役立つように、金を日常的な経済活動で利用しやすくするためのもの。
Scudoの導入によってXAU₮の基本構造や物理的な金による裏付けが変わることはなく、あくまで取引や価格表示を簡素化するための単位となる。
金市場の高騰が背景
今回の新単位導入の背景には、2025年を通じて見られた金市場の劇的な変化がある。
金価格は2025年に55〜70%上昇し、史上最高値を更新。
中央銀行による記録的な金の購入や、インフレ懸念、地政学的リスクの高まりが価格を押し上げた。
XAU₮の時価総額は2025年12月時点で約23億ドルに達し、数カ月で倍増した。
金裏付けトークン市場全体では43億ドル規模に成長しており、XAU₮はその半数以上を占める最大のプレイヤーとなっている。
2026年の金価格予測と今後の展望
J.P.モルガンの予測では、金価格は2026年第4四半期までに5000ドルに達する可能性があるとされている。
バンク・オブ・アメリカやゴールドマン・サックスも同様に強気の見通しを示しており、中央銀行の買い増しや投資家需要の拡大が続く見込み。
テザー社は、価格上昇が続く中で小口取引の利便性向上が不可欠と判断し、今回の措置に踏み切った。
Scudoが広く普及するかどうかは、取引所やDeFiプラットフォームがこの新単位をサポートするかにかかっている。