SoFi、個人向け未公開株ファンド開始|OpenAIなどに投資可能

フィンテック企業のSoFiテクノロジーズは8日、個人投資家が未公開企業にアクセスできる新たな代替投資プラットフォームを公開した。
この取り組みにより、Cashmere、Fundrise、Liberty Street Advisorsといった資産運用会社が提供する新しいプライベートマーケットファンドが導入される。
これにより、個人投資家は、これまで機関投資家や富裕層に限られていた未公開株市場への参加機会を得る。
低い参入障壁で市場へのアクセスを拡大
新しいプラットフォームでは、最低10ドルから参加が可能で、個人投資家にとって参入障壁が大幅に引き下げられる。
対象となるのは、AI分野のOpenAIや宇宙技術のSpaceXなど、高い成長が見込まれる分野の有力な未公開企業である。
近年では、技術革新を背景にしたAI仮想通貨のような新しい投資分野も登場している。これには、消費者製品、ヘルスケア、金融テクノロジー分野の企業も含まれる。
SoFiは、ARK、KKR、Carlyleなどの資産運用会社との提携ネットワークを構築しており、プライベートクレジットや不動産、プレIPO案件など多様な機会を提供している。
この動きは、同社の過去1年で200%以上上昇した株価や、23.62%の収益成長率といった好調な業績を背景にしている。
高まる需要と注意すべきリスク
伝統的な株式や債券以外の分散先を求める個人投資家の間で、暗号資産(仮想通貨)を含めた代替資産への需要が高まっている。
SoFiの今回の動きは、すでに同様のサービスを提供しているRobinhoodやRepublicといった競合他社に続くものであり、フィンテック業界全体で代替資産へのアクセスを民主化する大きな流れの一部といえる。
一方で、プライベートマーケットには特有のリスクが存在する。流動性の低さや価格の変動性、長期にわたる資金のロックアップ期間などがその例だ。
SoFiのプラットフォームもこれらのリスクを認識しており、分散ポートフォリオの重要性を強調している。
また、利益が出た際の仮想通貨税金についても、投資家は事前に理解しておく必要がある。
また、人気の高い新規案件では需要が供給を上回り、割り当てられる株式数が希望より少なくなる可能性もある。
SoFiは技術革新と戦略的提携を組み合わせることで、個人投資家とプライベートマーケットの間の溝を埋めようとしているが、参加者は潜在的なリターンとリスクを慎重に比較検討する必要がある。