SBIVCトレードと北紡、ビットコイン取引・管理で提携

SBIホールディングス傘下の暗号資産(仮想通貨)取引所SBIVCトレードは17日、東証スタンダード市場上場の繊維・素材メーカーの北紡とビットコイン(BTC)の取引・保管・管理に関する包括的な支援提携を結んだ。
支援は、SBIVCトレードが大口法人顧客向けに提供するプレミアムサービス「SBIVC for Prime」を通じて行われる。
ビットコイン取得を進める北紡
北紡は創業78年の老舗繊維企業で、2025年6月の株主総会で仮想通貨事業への参入を正式に承認した。
同年7月からは、ビットコインの取得を開始しており、総枠800百万円の運用方針のもと、営業日ごとに200万円相当を積み立てている。
発表時点での累計保有量は約14.14〜14.66BTCで、評価額はおよそ1億5,000万〜1億5,200万円に達している。
機関投資家向けインフラを活用
今回の提携で北紡が利用できるサービスは主に3つだ。
まず、大口取引に有利な条件が適用される「特別スプレッドOTC取引」。次に、SBIの仮想通貨オプションサービスを活用した「指値取引」。
そして、資産移転制限を1年以上設けることを条件に、含み益への法人課税が免除される可能性がある「税制優遇スキーム」だ。
これらは従来、大手機関投資家にしか提供されてこなかったインフラだ。SBIグループ傘下のB2C2が持つグローバルな流動性供給能力を活用することで、中堅上場企業でも同等の環境を利用できるようになった。
北紡はビットコインを単なる金融資産としてではなく、「グローバルスタンダードの価値保存手段」として長期保有する方針を掲げている。
同社は2025年12月にはSBIデジタルファイナンスを通じたビットコイン貸付業務も開始しており、運用の多角化を進めている。
コンプライアンスの徹底と厳格なリスク管理を基本方針とし、仮想通貨長期保有を通じた資産配分の多様化で企業価値の向上を目指す姿勢を示している。
国内では、メタプラットなど上場企業によるビットコイン保有戦略の採用が広がりつつある。
今後は北紡の保有量の推移、運用収益、そしてSBIVCトレードのSBIVC for Primeへの参加企業数の拡大ペースが、この提携モデルが日本の上場企業に広く普及するかどうかを測る指標となりそうだ。