ビットコイン下落継続|10万ドルのサポートが反発の分岐点に?

ビットコイン(BTC) 価格分析
暗号資産アナリスト
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最終更新日: 
免責事項:本記事の価格予測は、入手可能なデータやトレンドに基づいたCrypto News Japan独自の相場分析を示したものであり、投資アドバイスを構成するものではありません。暗号資産は変動が激しく、将来価格の確実な保証はできません。資金の一部または全額を失う可能性があることを理解した上で、必ずご自身の調査およびリスク許容度に基づいて投資判断を行ってください。

ビットコイン(BTC)の価格は20日時点で、直近1週間で約6.5%の値下がりを記録し、再び10万8000ドル台まで押し戻された

一方で、機関投資家からの資金流入や、米連邦準備制度理事会(FRB)が近い将来に利下げを行うとの期待感が市場を下支えする要因となっているものの、これらのプラス材料は投資家のセンチメント回復には至っていない。

先週の激しい価格変動の影響が依然として尾を引いている状況だ。

清算ラッシュと機関投資家の支援で揺れるビットコイン市場

10月10日の週、ビットコインは史上最高値12万6000ドルをつけた直後、トランプ大統領の対中関税100%引き上げ発表を受けて24時間で急落し、約10万4000ドルまで暴落。

この関税ショックがリスク回避の連鎖を株式市場から仮想通貨市場へ波及させ、多くのレバレッジポジションが強制清算され、史上最大級の清算ラッシュを引き起こした。

流動性は一時的に枯渇し、ビットコインのボラティリティは過去最高水準に達した。背景には米中貿易摩擦や巨額の国家債務、政府機関閉鎖リスクなど複数の懸念材料があり、投資家心理を大きく冷やしている。

混乱の中、仮想通貨取引所から約4万5000BTCがコールドウォレットへ移管され、流通量が減少。これは長期保有者の信念の強さを示し、暴落時の買い支え要因となっている。

一方で機関投資家はETFを中心に資金を積極的に流入させ、10月第2週には27億ドル超の現物ビットコインETFへの資金が流入。ブラックロックのiShares Bitcoin Trustは26億ドル以上を吸収し、ETFの保有量は循環供給の約4%に達した。

また、FRBの金融政策はタカ派からハト派へと転換し、次回利下げの期待が高まっていることもビットコイン需要を支えている。さらに、フィリピンやマレーシア、タイなど新興国でのビットコイン準備資産採用検討も進み、長期的な成長余地は依然として大きい状況だ。

【最新テクニカル分析】12万6000ドルから急落後、1万ドルサポート攻防へ

ここでは週足と日足のチャートから現状の市場動向を詳細に検証したうえで、ビットコインの今後の値動きを予測していく。

週足分析:上昇トレンド継続維持

BTC週足チャート

出典:TradingView DOGE/USD 週足(2021年~現在まで)

週足チャートの動きを見ると、ビットコインの長期的なトレンドは依然として上向きであることが確認できる。

2023年10月に20週移動平均線(MA)が100週MAを上抜けるゴールデンクロスが形成されており、これは強力な買いシグナルとして機能し、その後の価格上昇を支える原動力となってきた。価格は着実に高値を更新し、市場全体に強気のムードが浸透していた。

しかしながら、先週の急激な価格下落によって市場の雰囲気は一変。

20週MAの約11万3000ドル水準を下回ったことで、短期的な調整圧力が明確となり、上昇トレンドの継続に対して一時的な疑念が生じている。

特に、10万ドル付近までのサポートラインが見当たらないことから、投資家の慎重な姿勢が強まっている状況だ。

それでも、過去の強気相場の中では似たような調整が何度も発生し、それが相場のエネルギーを再充填する期間として作用してきたのも事実である。

週足の観点では、ゴールデンクロスが維持されている事から依然として上昇トレンドは維持されており、将来的には13万ドル台への回復も視野に入る段階にある。

日足分析:短期的な下落からの反発の可能性、過熱感は後退傾向か

BTC日足チャート

出典:TradingView DOGE/USD 日足(2025年1月~現在まで)

一方、日足チャートを分析すると、5月上旬に発生した20日MAと100日MAのゴールデンクロスが夏の調整局面を突破し、9月後半の急騰をもたらしたことが読み取れる。この動きにより、ビットコインは一時12万6000ドルという史上最高値を更新した。

この上昇は、機関投資家の積極的な資金投入と金融政策の緩和期待が重なった典型的なブレイクアウトの結果だったが、現在は反動による調整局面に入り、価格は再び主要な移動平均線を割り込み、短期的なトレンド転換のリスクが高まっている。

さらに、RSI(相対力指数)は急激に下落し、30を下回る売られすぎゾーンに突入している。これは、売り圧力がピークに達しつつあることを示しており、反発の土台が整いつつあるサインとも捉えられる。

価格は10万ドルまで下落する可能性を含んでいるが、この心理的節目がサポートとして機能すれば、ここからの大幅回復も十分に期待できる。

週足の強気構造と連動して、再び上昇モメンタムが加速する展開も想定されるだろう。

ビットコイン(BTC)のエントリー&利確ポイント

BTC価格は現在、急落後の調整局面にあり、今後は心理的サポートとなる10万ドル付近での攻防が注目される。週足では上昇トレンドがかろうじて維持されており、短期的な反発の可能性も視野に入る。

エントリーポイント:10万ドル付近のサポート確認で買い検討

10万ドルは強い心理的節目であり、過去の調整局面でも反発が見られた水準。ここでの下げ止まりやRSIの反転などテクニカルなサインが確認できれば、反発狙いのエントリーが有効と考えられる。

利確ポイント:11万5000〜13万ドルを目安に

直近の反発上限は先週高値ゾーンの11万5000ドル前後。ここでの利確を第一目標とし、勢いが続けば中期的には13万ドル台までの上昇も見込まれる。チャートの上値抵抗ラインを意識した分割利確が望ましい。

リスク管理:週足で10万ドルを明確に割り込んだ場合は撤退も検討

10万ドルを終値ベースで明確に下回った場合、テクニカル的に下落トレンド転換の可能性が高まる。次のサポートは9万ドル〜9万5000ドルと見られるため、損切りラインをこの付近に設定し、リスクコントロールを徹底したい。

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