ビットコイン、量子耐性強化の改善提案|デロイト警鐘の脆弱性

暗号資産(仮想通貨)カストディ企業Casaのジェームソン・ロップCTOと5人の開発者は14日、量子コンピューターのリスクを軽減するためのビットコイン改善提案を明らかにした。
この計画は、ビットコイン(BTC)の暗号基盤に存在する脆弱性に対処するものだ。
現在、サトシ・ナカモトのものとされる100万BTCを含む、全ビットコインの約25%が量子攻撃の危険に晒されている。
量子コンピューターがもたらす脅威
ビットコインが現在採用している暗号技術は、ショアのアルゴリズムのような量子アルゴリズムに対して脆弱だ。
これらのアルゴリズムは、公開鍵から秘密鍵を導き出すことが可能で、資産の盗難につながる恐れがある。
コンサルティング企業デロイトの分析によると、公開鍵が露出している古いタイプのアドレスに保管されている約480万のビットコインが、特に高いリスクに直面している。
もし攻撃が成功すれば、大規模な資産売却を引き起こし、ネットワーク全体を不安定化させる。
開発者らはこの状況を実存的な脅威であり、中期的に不可避だと警告している。
この前例のない提案は、仮想通貨の危機を未然に防ぎ、短期的な利便性よりも長期的な安全性を優先する。
3段階の移行計画と今後の課題
提案されたビットコイン改善提案は、耐量子暗号への移行を3段階で進める計画を概説している。
第1フェーズでは、量子攻撃に脆弱なアドレスへの送金を禁止し、耐量子アドレスへの移行を促す。
続く第2フェーズでは、2年間の移行期間の後、アップグレードされなかったアドレスからの資産移動を完全にブロックし、事実上その資金を凍結する。
第3フェーズでは、任意で、凍結されたビットコインをシードフレーズ証明を用いて回復する仕組みの検討も含まれている。
この提案の実行には、マイナーやノードがアップグレードを受け入れるという、ビットコインのコンセンサスメカニズムを通じた合意形成が不可欠だ。
一方で、休眠状態のウォレットやサトシ時代のコインに与える影響について懸念の声も上がっている。
しかしロップ氏は、何もしないことのリスクは移行に伴うコストを上回ると主張する。
技術的な課題として、耐量子署名はデータサイズが大きくなるため、ブロックチェーンが肥大化する可能性も指摘されている。
5年以内に移行されなかった資産は永久に失われる可能性があり、これがユーザーにとって資産を保護する動機付けになる。
今回の提案は、将来的なセキュリティ脅威に備えるためのものであり、ユーザーは今後の動向を注視し、自身のビットコインウォレットの管理について再確認する必要がある。