ビットコイン、2030年末までに100万ドル到達|アナリスト予測

投資会社「21st Capital」のシナ共同創業者は5日、X(旧Twitter)においてビットコイン BTC +0.13%が2030年末までに100万ドルに到達するとの予測結果を投稿した。
この予測は、ビットコイン(BTC)の価格動向を統計的に分析する「ビットコイン分位モデル」に基づいており、2030年から2031年にかけて少なくとも25万ドル、最大で100万ドルに達する可能性があることを示している。
ビットコイン分位モデルとは?
ビットコイン分位モデルは、過去のビットコイン価格データを統計的に分析し、将来の価格範囲を予測するために設計されたモデルである。このモデルは、価格がどの分位(パーセンタイル)に位置する可能性が高いかを計算し、長期的な価格推移を可視化することを目的としている。
具体的には、1%の確率で達成する最低価格から、99%の確率で到達する最高価格までを示す範囲を予測するものである。このモデルを活用し、シナ氏はビットコインの将来価格についての分析を行った。

上記のグラフでは、ビットコイン分位モデルが示す価格予測範囲が4色で区分されており、それぞれの領域が異なる分位(パーセンタイル)に基づく価格帯を表している。
- Q1%:価格が1%の確率でこれを下回ると予測される最低値
- Q33%:価格が33%の確率でこの範囲内に収まると予測される価格帯
- Q66%:価格が66%の確率でこの範囲内に収まると予測される価格帯
- Q99%:価格が99%の確率でこれを超えないとされる最高値
今回の予測結果では、ビットコイン価格は2030年末までに最大で100万ドルに達する可能性が指摘されている。
ただし、このモデルは過去の価格動向が今後も継続するという前提に基づいており、マクロ経済の動向や市場の変化といった外的要因を反映するものではない。そのため、価格予測における不確実性が残る点には留意が必要だ。
ビットコイン100万ドル予測が市場に与える影響
シナ氏の予測は、ビットコイン市場に新たな期待と議論をもたらした。本稿執筆時点において、ビットコイン価格は9万9000ドル台まで回復し、強気相場が続いている。もしこの予測が実現すれば、ビットコインは再び歴史的な成長を遂げる可能性が高く、暗号資産(仮想通貨)市場全体にも大きな影響を与えると考えられている。
一方で、分位モデルによる予測は、あくまで統計的なシミュレーションに基づいたものであり、規制の動向や世界経済の変化など外部要因の影響を考慮していない点については認識しておくべきだろう。