野村HD傘下レーザー・デジタル、米国で国法信託銀行設立へ前進

野村ホールディングス傘下のデジタル資産子会社レーザー・デジタルは27日、米国通貨監督庁(OCC)に対し、国法信託銀行の設立免許を正式に申請した。
承認されれば、州ごとの許認可に依存しない連邦政府の統一規制下での事業が可能となる。
同社はこれを機に、全米の機関投資家を対象とした暗号資産(仮想通貨)のカストディ(管理)および現物取引サービスの提供を本格化させる方針だ。
米国での規制環境の変化
今回の動きは、米国における仮想通貨規制の潮目が変わりつつある時期と重なる。
トランプ政権下で任命されたジョナサン・グールドOCC長官のもと、当局の審査プロセスは加速しており、2025年12月にはサークルやリップル、フィデリティ・デジタル・アセットなどの仮想通貨業界大手企業が相次いで条件付き承認を受けた。
2025年単年での申請数は14件に上り、これは過去4年間の合計に匹敵する勢いだ。
野村HDの信用力と連邦免許のメリット
今回の申請において、日本最大の金融グループである野村ホールディングスが後ろ盾となる点は、信用力が重視される業界において決定的な強みとなる。
その強固なリスク管理体制と資本力は、他の新興企業との明確な差別化要因だ。
また、連邦免許の取得は、州ごとの規制対応が不要になるだけでなく、連邦準備制度(FRB)の決済システムへの直接アクセスをも可能にする。
これにより、業務効率の飛躍的な向上や、既存金融と融合した統合的な商品提供が期待されている。
現在、国法銀行の設立免許を巡っては、トランプ家が支援するワールド・リバティ・フィナンシャル(WLFI)や、欧州フィンテック大手のレボリュートなども取得を目指しており、伝統的な非金融企業を含めた競争は激化している。
専門家は、野村のような大手金融機関の本格参入が、機関投資家による仮想通貨採用を大きく前進させると指摘する。
連邦レベルでの厳格な規制順守は業界全体の信頼性向上につながり、ビットコイン(BTC)をはじめとする市場の成熟をさらに促すことになりそうだ。