イーサリアム現物ETFが取引開始|初日の純流入額は160億円超

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)の現物上場投資信託(ETF)は23日、9つの商品が各米証券取引所で取引が開始された。
米大手仮想通貨メディアThe Blockのデータによると、取引初日の流入額は1億600万ドル(約160億円)、累計取引高は10億ドル(約1500億円)を記録したという。
ETHの価格は、執筆時点から過去24時間で-0.08%と横ばいを続けている。
100ETH以上が流入か
イーサリアムETFは、米証券取引委員会(SEC)が5月に商品登録に必要な19b-4フォームの承認後、最終的に取引開始に必要なS-1フォームの承認が待たれていた。
22日にはその承認が下り、23日に取引が開始できるようになった。
ビットコイン(BTC)のETFは取引開始後、3月には最高値となる7万3800万ドルを記録し、執筆時点までに170億ドル以上の純流入がある。
同様にイーサリアムETFの取引開始後は、大量の資金流入が予想されている。
一部では、現物ETFの取引開始後の最初の5ヶ月間で100ETH前後の資金流入が見られるだろうという予想もある。
イーサリアムETF、100万ETH以上の資金流入に貢献か|K33リサーチ
課題を指摘する声も
一方、イーサリアムETFの課題点として、ステーキング機能が利用できないことが挙げられている。
イーサリアムブロックチェーンは、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)という運用法を採用しており、投資家はETHを投資(ステーキング)しネットワークのセキュリティを強化しながら報酬を獲得することができる。
そのため、ビットコインが「デジタルゴールド(資産)」と称される中、イーサリアムは「デジタルオイル(資材)」と言われている。
ただしグラナイトシェアーズのポール・マリノ最高収益責任者は、「イーサリアム現物ETFのローンチは始まりにすぎず、これからの仮想通貨普及とともに価値も高まっていくと考えている」と主張した。