ストラテジー、ビットコイン暴落時の耐久性を強調

米ストラテジーは15日、ビットコイン(BTC)の価格が大幅に下落しても、債務不履行には陥らないとの見解を示した。
同社のマイケル・セイラー創業者は、ビットコイン価格が8000ドルまで下落しても、未払い債務をカバーするのに十分な資産を維持できると発表。
同社は現在、71万4644BTCを保有しており、これは現在の市場価格である1BTCあたり約6万9000ドル(約1055万円)で換算すると、約493億ドル(約7兆5400億円)の価値がある。
同社は2020年にビットコインを財務資産として採用して以来、主に負債による資金調達を通じてこの巨額の保有量を積み上げてきた。
現在の純負債は約60億ドル(約9180億円)で、これは8万6956BTCに相当する。セイラー氏が言及した8000ドルという価格水準は、同社のビットコイン保有額が約57億ドルから60億ドルとなり、純負債と均衡する重要なラインとなる。
債務の株式転換による対策
セイラー氏は、財務リスクへの懸念に対処するため、既存の転換社債を今後3年から6年かけて株式に転換する計画を明らかにした。
これにより、新たなシニア債を発行することなく財務構造を維持する方針だ。この戦略は、マージンコール(追加証拠金の請求)を回避し、ビットコインの強制的な売却を防ぐことを目的としている。
同社の負債総額は82億ドル(約1兆2500億円)を超えるが、その多くは転換社債であり、主要な満期は2028年まで到来しない。
セイラー氏は、負債の満期が2027年から2032年にかけて分散されており、一度にすべての返済を行う必要がないため、資金管理に余裕があることを強調した。
また、同氏は極端なシナリオについても言及し、仮にビットコインが今後4年間で90%下落したとしても、負債を借り換えることで対応可能だと述べた。
同社には配当や債務の支払いに充てるための現金が2年半文確保されており、追加の資金調達なしで運営を継続できるとしている。
市場の変動と今後の課題
今回の発表は、ビットコイン価格の激しい変動を受けて行われた。ビットコインは2025年10月に記録した12万6000ドル(約1920万円)超の最高値から、現在は6万ドル(約918万円)付近まで下落している。
ピーク時から約52%の下落となったことで、ビットコインの価値に大きく依存する同社のバランスシートに対する懸念が高まっていた。
これまで市場の上昇局面では評価されていた借入によるビットコイン購入戦略だが、市場の低迷に伴い潜在的なリスク要因となっている。
レバレッジをかけたポジションは、価格が急落した場合に清算を迫られる可能性があり、それがさらなる市場価格の下落を招く恐れがあるからだ。こうした要因が重なることで、仮想通貨暴落が引き起こされるケースも少なくない。
一部の専門家は、8000ドルという水準が技術的には負債をカバーできるものの、その時点では同社の株式価値が実質的にゼロになる点を指摘している。
このラインを下回れば、将来的な株式発行が債務返済の主な手段となり、既存株主の保有比率が大幅に希薄化する可能性がある。
また、主要資産の価値が著しく低下した状態では、従来の金融機関からの借り換えも困難になることが予想される。今後もストラテジーの財務戦略には注目が集まるだろう。