三菱UFJなど4社、国内初のトークン化投資信託ファンドを設定

三菱UFJアセットマネジメントなど4社は3日、国内初となるトークン化投資信託の実証実験ファンドを設定したと明かした。
参加企業は同社のほか、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJ信託銀行、Progmat(プログマ)だ。
ファンドの設定日は8月31日となっている。投資信託受益権の権利を券面に表示しつつ、原簿管理をブロックチェーンなどのオンチェーン上で行う設計が特徴だ。
実環境での検証で知見を蓄積
今回の取り組みは、2025年12月に発表された協業の延長線上にある。海外ではトークン化されたマネー・マーケット・ファンドの市場規模が急速に拡大している。
日本でも暗号資産(仮想通貨)などデジタルアセットへの関心が高まっており、トークン化投資信託への注目が集まっている。
今回の実証実験の背景には、トークン化投資信託の組成や運営に必要なプロセスを実際の環境で検証する狙いがある。法的な整理や業務フローの構築などを、実際の運用環境で確認する必要があるためだ。
運用や受託、権利管理といった一連の基盤をテストする。
4社はこれらのプロセスを実環境で動かすことが、デジタルアセット市場の発展に向けた重要な第一歩だと位置づけている。本ファンドは外部の投資家への募集や販売を行わない。
あくまでトークン化投資信託の組成や運営に関する実務的な知見を蓄積することが目的だ。
発表文では、本件が金融商品の販売や勧誘を目的とするものではないことが明記されている。将来の商品化やサービス提供を約束するものではなく、研究開発および実証実験の位置づけだ。
法制度や規制環境、技術仕様の変更によって運営方法が変わる可能性もあると注意喚起している。
ステーブルコインとの連携も視野に
ファンド設定後も、段階的な検証範囲の拡張を進める方針が示されている。将来的には外部の投資家向けに提供を拡大することも視野に入れている。
ステーブルコインやトークン化預金とのシームレスな連携を通じた、オンチェーン金融サービスの高度化も目指している。
三菱UFJアセットマネジメントは、今回の国内籍トークン化投信を国内初としている。
一方のプログマ側も、国内のセキュリティトークン市場での実績を強調している。
ステーブルコインなどとの連携ノウハウを背景に、オンチェーン金融の先端事例の創出と社会実装を進める構えだ。
仮想通貨の基盤技術を活用した新しい金融商品の開発は、今後さらに加速するとみられる。伝統的な金融機関がブロックチェーン技術を本格的に導入することで、市場全体の利便性向上にもつながるだろう。