Xに仮想通貨取引ボタン登場か、元プロダクト責任者が言及

Xのニキータ・ビアー元プロダクト責任者は25日、同プラットフォーム上の暗号資産(仮想通貨)取引ボタンが間もなく登場すると発言した。
タイムラインから直接取引が可能に
ビアー氏は自身のXアカウントで一般ユーザーに返信する形で、新たな機能の追加を予告した。
同氏はこれまで、投稿内に金融商品の価格チャートを表示するキャッシュタグ機能の開発を主導してきた。今回の発言では、この機能がさらに進化し、取引ボタンが追加される予定だと説明している。
現在Xでは、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの価格データをリアルタイムで確認できる。
今後はチャートを見るだけでなく、タイムラインから直接取引画面へ移行できるようになる見込みだ。
新しく発行されたトークンのコントラクトアドレスを投稿に貼り付ける機能も備わるとされている。
この取引ボタンは、スマートキャッシュタグと呼ばれる構想の一環として開発が進められてきた。Xのアプリ内で取引を完結させるのではなく、外部の取引所やブローカーへユーザーを誘導する仕組みを採用する。
ソーシャルメディアと金融サービスを融合させる、Xの長期的な戦略を反映した動きと言える。
仮想通貨市場の参加者にとって、情報収集から実際の取引までの手順が大幅に短縮される利点がある。日常的に利用するアプリ内でシームレスな体験が提供されれば、新たな層の市場参入を促すきっかけになるかもしれない。
実装に向けた課題と今後の展望
Xが自ら取引を実行したり、ユーザーの資金を保管したりする計画は現在のところない。外部の提携業者に取引を委ねることで、複雑な金融規制への対応負担を軽減する狙いがある。
報道によると、カナダなどの一部地域では、すでに特定のブローカーを通じた取引機能のテストが始まっている。
各国の規制当局が定めるルールは異なるため、世界規模でのサービス展開には慎重な対応が求められる。適切なライセンスを持つパートナー企業を地域ごとに確保することが、今後の普及に向けた重要な鍵となる。
機能の本格的な展開には、まだ乗り越えるべき課題が多いのが実情だ。
また、開発を牽引してきたビアー氏は8月中旬にプロダクト責任者を退任し、現在はアドバイザーとしてイーロン・マスク氏率いるXに関わっている。
社内の体制変更が、今後のスケジュールや優先順位に影響を与える可能性は否定できない。仮想通貨の取引ボタンについては、今年初めから複数回にわたって導入が予告されてきた経緯がある。
現時点でXからの公式な製品発表や、具体的な提携先のリストは公開されていない。
ビアー氏の発言は個人的な見解にとどまっており、正式なリリース日は未定のままだ。多くのユーザーが期待を寄せる中、実際に機能が提供される時期や対象地域について、さらなる情報公開が待たれる。