ソラナでガバナンス投票完了、インフレ低下率30%へ倍増

ソラナ(SOL)は28日、ネットワーク初となるオンチェーンガバナンス投票を完了し、新たな経済モデルを承認した。
インフレ低下を加速させる新提案が可決
今回の投票では、3つの重要なガバナンス提案が対象となった。その中で最も注目を集めたのが、トークンの新規発行スケジュールを変更する提案だ。
この提案は賛成票が約67.0%に達し、可決条件である3分の2の基準をわずかに上回って承認された。
新しいルールでは、年間のインフレ低下率が従来の15%から30%へと倍増する。
ソラナは最終的なインフレ率の目標を1.5%に設定している。この目標に到達するまでの期間が、約5.7年から約2.8年へと大幅に短縮される見通しだ。
今後6年間で、ソラナの新規発行量は従来より約1,890万SOL減少すると予測されている。市場に流通するトークンの増加ペースが鈍るため、既存の保有者にとっては価値の希損が抑えられる。
長期的な供給量の引き締めは、エコシステム全体の経済基盤を強固にする狙いがある。
また、ガバナンスの基本ルールを定める「ソラナ憲法」の提案も約85.97%の圧倒的な支持を得て承認された。ネットワークの運営方針を決定する上で、バリデーターやトークン保有者の合意形成が機能していることが確認された形だ。
大手バリデーターの動向と手数料案の否決
インフレ低下を早める提案の可決は、一部の大手参加者の動向が決定打となった。
暗号資産(仮想通貨)取引所大手のクラーケンが運営するバリデーターは、当初反対票を投じていた。しかし、投票期間の終盤で保有する議決権の大部分を賛成へと変更した。
ギャラクシー・デジタルなどの大手も棄権から賛成へと回った。こうした土壇場での方針転換が、僅差での承認を後押しした。
大規模な議決権を持つ参加者の影響力が浮き彫りになり、分散型ガバナンスのあり方について議論を呼んでいる。
一方で、取引手数料の仕組みを根本から変更する提案は否決された。この案は、ブロックチェーンの利用状況に応じて手数料を焼却(バーン)し、デフレ圧力を高めることを目的としていた。
しかし、賛成票は約54%にとどまり、可決基準を満たさなかった。
新しい手数料モデルは技術的な導入が複雑であり、バリデーターの収益が不安定になるリスクが懸念された。
参加者はインフレ率の変更を優先し、同時に複数の複雑な仕組みを導入することを見送ったとみられる。ソラナは今後、承認された提案の技術的な実装を進めていく。