東証上場クオンタム社が1000 ETHを売却、AI事業へ注力へ

東証スタンダード上場のクオンタムソリューションズは30日、子会社を通じて1,000 ETHを売却したと明かした。
AIインフラ事業への資金移動
同社は香港の連結子会社を通じて、1,000 ETHを190万3,000ドルで売却した。得られた資金はすべて、AIデータセンターを含むAIインフラ(AIDC)事業に充てられる。
同社は日本最大級の暗号資産(仮想通貨)保有企業として知られている。
今回の取引は、6月に取締役会で承認された仮想通貨売却の枠組みに基づく2回目の実施となる。
報道によると、6月中旬以降の累計売却数は1,904 ETHに達した。売却後の保有量はピーク時から約29%減少し、4,764.8 ETHとなっている。
継続的なイーサリアム取得
同社はこれまで、子会社を通じてイーサリアムを継続的に蓄積してきた。3月時点での保有量は6,368.7 ETHであり、平均取得単価は3,631.55ドルだった。
6月の取締役会では、保有する仮想通貨の一部をAIDC事業の展開資金に充てることを決議している。
売却代金は、データセンターの利用契約やGPU機器の導入、ネットワークインフラの整備などに使用される。同社はこれを短期的なトレードではなく、準備資産を事業資金に転換する財務戦略と位置付けている。
6月16日には最初の売却として904ETHを換金し、約2億5,700万円を調達していた。
今回の売却価格は5月末時点の帳簿価額を下回った。そのため、2027年2月期第2四半期に約1,700万円の売却損を計上する見込みだ。
それでも同社は、AIデータセンターの資金確保を優先して計画を進めている。
売却枠の拡大と今後の展開
同社は当初、10月末までの累計売却上限を1,875ETHに設定していた。
しかし今回の発表に合わせて、グループ全体の売却上限を4,375ETHに引き上げている。AIDC事業の進捗や資金ニーズに柔軟に対応するためだ。
すでに1,904 ETHを売却しているため、今後は最大で2,471 ETHを追加売却できる計算になる。これは現在の保有量の約52%に相当する規模だ。
同社は市場動向や事業の進捗を見極めながら、適切な時期に売却を実行していく方針を示している。
一連の動きは、大規模な仮想通貨の保有からAIインフラ運営への事業転換を明確にしている。同社は今後も売却を実施した際には、速やかに情報を開示するとしている。