米国政府、押収した仮想通貨を移動|ETHなど20億円超

米国政府は14日、過去の事件で押収した約1,290万ドル(約20億8,980万円)相当の暗号資産(仮想通貨)を移動させた。
取引所ハッキング事件の押収資産を移動
オンチェーンデータによると、2016年の仮想通貨取引所Bitfinex(ビットフィネックス)のハッキング事件に関連するアドレスから資金が動いた。
約5,939イーサリアム(ETH)と約29万6,709テザー(USDT)が、Coinbase Prime(コインベース・プライム)に送金された。これらの合計額は約1,145万ドル(約18億5,490万円)に上る。
同時に、約90万1,005USDコイン(USDC)が別の政府関連とみられるアドレスに移動した。
米国政府は過去にも、法執行機関の正当な目的として仮想通貨の押収資産を移動させている。今回のコインベースへの送金は、資産の安全な保管や将来的な売却に向けた準備の可能性がある。
このビットフィネックス関連の政府アドレスは、2024年10月に約2,000万ドル(約32億4,000万円)の不正流出被害に遭っている。その後、資金の大部分である約1,930万ドル(約31億2,660万円)が返還された。
この事件を契機に、政府は資産管理のセキュリティを強化し、より安全な保管先を選択していると考えられる。
破綻した取引所関連の資産も複数アドレスへ
同日には、経営破綻した仮想通貨取引所FTX(エフティーエックス)と関連会社Alameda Research(アラメダ・リサーチ)から押収された資産も移動した。
約209ETHや少量のラップドビットコイン(WBTC)など、複数の銘柄が対象となっている。移動した資産の総額は約54万3,000ドル(約8,796万円)に相当する。
これらの資金は、政府が管理するアドレス群から複数の宛先へと分散して送金された。FTX関連の押収資産は、被害に遭ったユーザーや債権者への返還を目的として管理されている。
過去の事例を踏まえると、今回の移動も資産の整理や現金化に向けた手続きの一環とみられる。
現在、米国政府は仮想通貨として約270億ドル(約4兆3,740億円)相当の資産を保有しており、その大部分をビットコイン(BTC)が占めている。
これほど大規模な資産を管理しているため、数百万ドル規模の移動であっても市場の関心を集めやすい。今後の政府の動向や資産の取り扱い方針が引き続き注目される。
また、テザーやUSDCといったステーブルコインの動向も市場に影響を与える可能性がある。