ストライプ、PayPalに8兆円規模の買収提案|株価一時16%急騰

決済サービス大手のStripe(ストライプ)とプライベートエクイティ企業のアドベント・インターナショナルは15日、PayPal(ペイパル)を共同買収する提案を行った。
巨額の買収提案と市場の反応
報道によると、提案された買収総額は530億ドル(約8兆5,860億円)を超える規模だ。1株あたりの買収価格は60.50ドル(約9,800円)に設定されている。
直近のPayPalの株価に対して約28%のプレミアムが上乗せされた形だ。
ストライプとアドベント・インターナショナルは、すでに約500億ドル(約8兆1000億円)の銀行融資を確保している。巨額の資金調達を背景に、本気度の高い買収提案であることがうかがえる。
PayPalの株価は買収報道を受けて一時13%から16%ほど急騰し、市場の期待感が高まっている。
現在、PayPal側は正式な回答を控えている。金融機関をアドバイザーとして起用し、慎重に選択肢を検討している段階だ。
関係各社も公の場でのコメントを避けており、水面下での交渉が続いているとみられる。買収が成立すれば、金融業界における歴史的な再編となる。
仮想通貨分野への影響
今回の買収劇は、暗号資産(仮想通貨)の決済分野に大きな影響を与える可能性がある。
PayPalは2023年に独自のステーブルコインであるPayPal USD(PYUSD)を発行した。米国の規制に準拠した仮想通貨として、市場で一定の地位を確立している。
また、PayPalは以前からビットコインの売買サービスを提供している。さらに、イーサリアムを活用した新たな決済ソリューションの開発も視野に入れている。
一方のストライプも、仮想通貨を用いた決済サービスや開発者向けツールの拡充に力を入れている。
両社が統合すれば、デジタル資産やトークン化決済の領域で圧倒的な規模を持つプラットフォームが誕生する。競争が激化する決済市場において、大きな優位性を持つことになる。
提案では、ストライプとアドベント・インターナショナルがPayPalを半々の割合で共同保有する計画だ。事業の分割は予定しておらず、既存のサービスを維持しながら統合効果を狙う方針だ。
当事者らは4月から接触を始めており、7月末までの合意を目指して協議を進めている。しかし、巨大な金融プラットフォームの統合には、各国の規制当局による厳しい審査が予想される。
独占禁止法やデータ保護の観点から、承認を得るためのハードルは高い。最終的な買収成立に至るかどうかは、依然として不透明な状況が続いている。