SBIグループ、国内初の信託型円ステーブルコインJPYSC発行へ

SBIグループは23日、日本円に連動するステーブルコイン「JPYSC」の発行に向けた金融庁の承認を取得した。
国内初となる信託型の円ステーブルコイン
報道によると、SBIグループは今週中にもJPYSCの発行を開始する見込みだ。発行元はSBI新生信託銀行が務め、暗号資産(仮想通貨)取引所のSBI VCトレードが取引や流通を担う。
JPYSCは、信託銀行が裏付けとなる円の準備金を厳格に管理する「信託型」のステーブルコインとして設計されている。利用者の資産保護を最優先とした仕組みが特徴だ。
今回のプロジェクトは、SBIグループとシンガポールを拠点とするWeb3企業Startale Group(スターテイル・グループ)が共同で開発を進めてきた。
スターテイル・グループが技術基盤やブロックチェーンの統合を提供し、SBI新生信託銀行が発行体となる。信託銀行が発行する円ステーブルコインは、国内市場において初の事例として大きな注目を集めている。
JPYSCは、日本の新たな電子決済手段の枠組みの下で、第3号電子決済手段として扱われる。
裏付けとなる資産はSBI新生信託銀行の信託財産として全額管理され、一部は安全性の高い国債などで運用される予定だ。
法定通貨と同等の安定性を保ちながら、裏付け資産から一定の利回りを得る仕組みを取り入れている。将来的には、ビットコインなどの主要な暗号資産との取引ペアも拡充される見込みだ。
機関投資家やクロスボーダー決済での活用に期待
JPYSCは主に機関投資家や企業の財務管理、クロスボーダー決済での利用が想定されている。
完全に規制されたインフラとして、伝統的な金融システムとブロックチェーンネットワークの双方を接続する重要な役割が期待される。
これまでに発行されてきた前払式支払手段のトークンとは異なり、厳格な規制に準拠したステーブルコインとして大規模な決済や送金を安全に支える。
SBIグループは今後、JPYSCを証券や仮想通貨、銀行サービスなど、同社の幅広い金融エコシステム全体に統合していく方針だ。
利用者は伝統的な金融口座とブロックチェーン上の資産の間で、シームレスに価値を移動できるようになる。
既存の金融サービスと最新の技術が融合し、デジタル金融における利便性が大きく向上する見通しだ。
複数のブロックチェーンネットワークとの相互運用も計画されており、さまざまなWeb3サービスの基盤インフラとしての機能も果たす。
日本のWeb3戦略を牽引する代表的な事例として、国内の金融機関や企業から高い関心を集めている。デジタル通貨を活用した業務効率化や新たなビジネスモデル創出の動きがさらに加速しそうだ。
また、スマートコントラクトを活用したイーサリアム基盤のサービスとの連携も視野に入れている。