クラウドマイニングとは？仕組みや始め方、おすすめ銘柄を解説

クラウドマイニングとは、自身で高価な機器を用意したり専門知識を習得したりすることなく、事業者の計算能力を借りて暗号資産（仮想通貨）マイニングに参加できるサービスです。

設備投資や運用の手間を省き、比較的小額から始められる手軽さが魅力で、個人でのマイニングが難化する中で新たな収益手段として注目されています。

本記事では、クラウドマイニングの全体像を以下の3つの視点からわかりやすく解説します。

• クラウドマイニングとは何か、仕組みを解説
• クラウドマイニングのメリット・デメリット
• クラウドマイニングにおすすめの銘柄一覧

難しいと思われていた仮想通貨マイニングに、クラウドマイニングなら気軽にチャレンジできます。副収入の選択肢のひとつとして、ぜひチェックしてみてください。

マイニングとは？

クラウドマイニングについて解説する前に、まずはその前提となる「マイニング」について簡単に説明します。

マイニングとは、仮想通貨の取引を検証・承認し、ブロックチェーンに新たな記録として追記する作業です。ネットワークの安全性を守り、新規通貨を発行する重要な役割を果たします。

この作業を行う「マイナー」は、計算問題を解くことでブロック生成権を得て、報酬として仮想通貨を受け取ります。ただし、成功には高性能な機器と大量の電力、そして専門知識が不可欠です。

クラウドマイニングの仕組み

クラウドマイニングは、専門的な機材や深い知識がなくても、仮想通貨のマイニングに参加できるサービスです。

クラウドマイニングの仕組みにおける主なポイントは、以下のとおりです。

• 事業者の設備利用： クラウドマイニング事業者が、大規模かつ高性能なマイニング設備を用意。これをユーザーに貸し出します。ユーザーは、高価なマイニング機器の購入や設置などの必要がありません。
• プラン契約とハッシュレート購入： ユーザーは、事業者と契約し、マイニングに必要な計算力（ハッシュレート）をプランに応じて購入。契約期間やハッシュレートの量、対象となる仮想通貨の種類などを、投資計画に合わせて選択できます。
• マイニング作業の委託： 実際のマイニング作業、電力供給、機器の24時間体制での監視やメンテナンスといった煩雑な運用は全て事業者が代行します。
• 報酬の受領：マイニングによって得られた仮想通貨は、運用にかかる手数料などが差し引かれた後、契約に基づいてユーザーのウォレットに分配。報酬の分配サイクルは事業者やプランによって異なります。

マイニングに関する複雑な運用を事業者に委託することで、比較的少ない初期投資と手間で、マイニングからの収益を期待できるのが大きな特徴です。

また、クラウドマイニングは価格変動の大きい爆上がり仮想通貨の売買とは異なり、継続的に収益が得られる点が魅力です。

クラウドマイニングのメリット

ここでは、特に注目すべきクラウドマイニングの以下3つのメリットを解説します。

• 初期投資を大幅に抑制できる
• 専門的な知識や技術スキルが不要
• 物理的な運用・管理の手間からの解放

以下、具体的に解説していきます。

初期投資を大幅に抑制できる

個人で本格的なマイニングを始める場合、高性能なマイニング専用マシン（ASICなど）の購入には数十万円から数百万円、場合によってはそれ以上の初期投資が必要です。

さらに、これらの機器を安定稼働させるための冷却設備や十分な電力容量の確保、設置スペースの準備といった付帯費用も考慮しなければなりません。

また、クラウドマイニングでは、高額な初期費用を負担することなく、プロバイダーが用意した既存の設備を利用可能。多くの場合、少額から始められるプランが提供されています。予算に応じた参加が可能なため、マイニングへの参入障壁が格段に低くなります。

専門的な知識や技術スキルが不要

マイニングを個人で行うには、マイニング機器の選定、OSやマイニングソフトウェアのインストール、仮想通貨やアルゴリズムに関する専門知識が不可欠です。

これらの技術的なハードルは、特に初心者にとっては非常に高いものです。クラウドマイニングを利用すれば、このような複雑なセットアップや専門知識は一切不要。

プロバイダーが最適な機器を選定し、常に最新の状態で運用してくれるため、ユーザーは難しい技術的な詳細を理解していなくても、簡単にマイニングを開始できます。

物理的な運用・管理の手間から解放される

マイニング機器は24時間365日稼働させるのが基本であり、その運用には多大な手間が伴います。機器の管理・運用、高額な電気代の支払いなどが負担になります。

クラウドマイニングでは、これらの物理的な機器の設置場所、騒音、熱問題、電気代の心配、故障対応といった運用・管理に関する全ての負担から解放されます。

プロバイダーがデータセンターで一括して管理・運用を行うため、ユーザーは日々の煩わしい作業に悩まされることなく、マイニングによる収益の確認に集中できます。

クラウドマイニングのデメリット

手軽さが魅力のクラウドマイニングですが、利用前に理解しておくべきデメリットがいくつか存在します。

ここでは以下の主な3つの注意点を解説します。

• 収益が不安定で予測困難
• 悪質な業者や詐欺のリスク
• 手数料や契約条件の不透明さ

以下、個別に解説します。

収益が不安定で予測困難

クラウドマイニングで得られる報酬は、マイニング対象の仮想通貨価格や、ネットワーク全体の採掘難易度の変動に大きく影響されます。

例えば、ビットコイン（BTC）の価格が急落したり、クラウドマイニング参加者が増えて採掘難易度が上昇したりすると、受け取れる報酬額は減少します。

市場が不安定な時期や難易度が上昇した際には、想定していた収益を大きく下回る、あるいは初期投資の回収すら難しくなる可能性がある点を理解しておく必要があります。

悪質な業者や詐欺のリスク

クラウドマイニング業界には、実態の伴わないサービスを提供する悪質な業者や、詐欺的なプロジェクトも存在します。

約束通りのハッシュレート（計算能力）が提供されなかったり、突然サービスが停止して出資金が戻ってこないといった被害も報告されています。

そのため、運営会社の情報開示度、過去の実績、第三者からの評判などを慎重に調査し、信頼できる事業者を選ぶことが重要です。

手数料や契約条件の不透明さ

多くのクラウドマイニングサービスでは、契約料金とは別に、管理費、電気代、メンテナンス費用といった名目で様々な手数料が日々の報酬から差し引かれます。

手数料率や計算方法が複雑で、契約前に正確なクラウドマイニングの実質利回りを把握しにくい場合があります。また、一度契約すると長期間資金が拘束されたり、中途解約が困難であったり、高額な解約金が発生するケースもあります。

契約条件を細部まで確認し、隠れたコストがないか注意深く見極める必要があります。

クラウドマイニングの始め方

クラウドマイニングは、思ったよりも手軽に進められます。

以下の簡単なステップを踏むだけで、マイニングの世界に参加可能です。

1. プロバイダーの選定
2. アカウント登録と最適なプランの選択
3. 契約内容の確認と支払い
4. マイニング開始と報酬のモニタリング・引き出し

ご自身で仮想通貨おすすめ銘柄を探して売買するよりも、比較的少ない労力で継続的な収益を目指せるのがクラウドマイニングの魅力です。

以下、個別に解説していきます。

①：プロバイダーの選定

クラウドマイニング成功の鍵は、信頼できるプロバイダー選びです。運営実績、レビュー、料金、契約条件、サポート体制を比較しましょう。

第三者の評価や、海外業者であれば法規制の違いも確認が必要です。詐欺を避け、資金を託せるか慎重に判断するため、情報収集を徹底しましょう。

情報収集には、仮想通貨ニュースサイトおすすめなどを活用することが最適です。

クラウドマイニングのプロバイダー大手比較表を以下のとおり示します。

なお、クラウドマイニングは海外企業だけではなく、日本企業（SBIクリプトなど）でも実施しています。

②：アカウント登録と最適なプランの選択

信頼できるプロバイダーを選定後、公式ウェブサイトでアカウントを作成。メールアドレス登録、パスワード設定、二段階認証が一般的で、本人確認（KYC）が必要な場合もあります。

次に、提供されるマイニングプランを吟味します。投資額、契約期間、ハッシュレート（計算力）、仮想通貨、期待収益、手数料を慎重に比較検討しましょう。

ご自身の投資目的やリスク許容度に合致するプランを選ぶことが成功の鍵です。

③：契約内容の確認と支払い

希望プラン決定後、契約内容の最終確認は極めて重要です。

特に手数料（初期費用、維持管理費、出金手数料等）、契約期間中の解約条件、報酬の支払いサイクルや計算方法といった細目を丁寧に見落とさずチェックしましょう。

全て納得した上で契約を締結し、指定された方法（クレジットカード、銀行振込、仮想通貨等）で支払いを行います。利用可能な支払い方法は事前に確認しておくとスムーズです。

④：マイニング開始と報酬のモニタリング・引き出し

支払いが完了し契約が有効化されると、プロバイダーがマイニング作業を開始。特別な操作は不要です。

ユーザーは提供されるダッシュボードで、稼働状況や獲得報酬を定期的に確認しましょう。報酬が一定額に達したら、自身の仮想通貨ウォレット（メタマスクなど）へ引き出せます。

最低引き出し額、手数料、対応ウォレットを事前に確認し、ウォレット自体のセキュリティ管理も徹底してください。運用状況の把握が大切です。

クラウドマイニングにおすすめの銘柄一覧

クラウドマイニングで選ぶ仮想通貨は、収益性、安定性、サービス提供状況が重要です。一般的にProof of Work （PoW） 採用通貨が対象となります。

以下に、クラウドマイニングの実績のある、おすすめ5銘柄をご紹介します。

• ビットコイン （BTC）：最も有名な仮想通貨で、多くのクラウドマイニングサービスが提供。競争が激しく収益性は他より低い傾向。
• ライトコイン （LTC）：「デジタルシルバー」とも呼ばれ、ビットコインより高速な取引承認が特徴。多くのサービスで取扱あり。
• ビットコインキャッシュ （BCH）：ビットコインから派生。日常決済を目指し、SHA-256アルゴリズムを使用。
• イーサリアムクラシック （ETC）：イーサリアムのPoWチェーンを維持。ETHマイニングが不可になった後、GPUマイニング可能な通貨として一部で扱われる。
• ドージコイン （DOGE）: ミーム発祥だが人気が高く、ライトコインベース。一部サービスで扱われ、LTCと同時マイニングされることも。

なお、イーサリアム （ETH）はProof of Stake（PoS）へ移行したため、現在クラウドマイニングできず注意が必要。

クラウドマイニングとは？に関してよくある質問